2012/11/22

宿命







平日の午後、仕事が休みのアイビーは一人自宅でテレビをみていた。
アイビーの携帯電話が鳴る。
テレビの音量を小さくする。



















アイビー「ジーン・・・?」





















アイビー「もしもし。」

ジーン『アイビー?俺、ジーンだけど。』

アイビー「うん。どうしたの?」

ジーン『今日休みだろ?なにしてた?』















アイビー「家でテレビみてるよ。ジーン仕事は?」

ジーン『撮影中止になったんだ。』

アイビー「そうなの?」

ジーン『うん。暇だったら、夜にでも呑みにいかない?』

アイビー「うん。いいけど・・・。」












ディーン「じゃあ今日は同棲祝いに乾杯だな。」



















ラトーシャ「同棲してからもう2週間も過ぎたよ?」

ディーン「いいんだよ。外に呑みに来るのも久しぶりだろ?」



















ラトーシャ「そういえばそうだね。ディーン、最近仕事忙しそうだし・・・。」

ディーン「あ~、今流行ってる風邪のせいで、外来がすげえ多いんだよ。ホント参るわ。」

ラトーシャ「そうなんだ?移らないように気をつけてね。」














ディーン「体が資本だしな。気つけるよ。」

ラトーシャ「うん。」


















ジーナ「ディーン・・・?」


ふいに名前を呼ばれてディーンが振り返る。


















ディーン「ジーナ・・・さん?」

ジーナ「やっぱりディーンね!懐かしいわ~。大人っぽくなったわね~。」

ディーン「ジーナさん、今この街に住んでるの?」

ジーナ「ええ。スターライトショアから、ブリッジポートに引っ越してたのよ。」













ディーン「そうなんだ?」

ジーナ「ディーンは?」

ディーン「俺は聖ひ臓病院に勤務してるんだ。」

ジーナ「そうなの?お医者様になったのね。あなたらしいわ。」













ラトーシャ「 (どこかで見たことあると思ったら・・・この人ディーンの・・・・。) 」




















ジーナ「私待ち合わせ中なの。もういかなくちゃ。」

ディーン「そうなんだ?」

ジーナ「ごめんなさいね、お友達と一緒のところ。」

ディーン「ううん。大丈夫だよ。」

ジーナ「番号、変わってない?電話してもいいかしら?」

ディーン「うん。変わってないよ。」

ジーナ「そう。じゃあ連絡するわね。会えてよかったわ。」

ディーン「俺も。じゃあまた。」

ジーナ「ええ。またねディーン。」









店の奥へと向かうジーナ。
その後姿を見送る。




















ディーンが再び席につく。


ラトーシャ「知り合い・・・?」


















ディーン「ああ。大学の頃のね。」

ラトーシャ「そうなんだ・・・?」

ディーン「ラト、おかわりは?」

ラトーシャ「あ・・・うん。じゃあ同じのもらおうかな。」














ディーン「すいません。これと同じのを。」

バーテンダー「かしこまりました。」

ラトーシャ「 (ディーン・・・嘘ついた・・・・。どうして・・・・?) 」

















アイビーを降ろしたタクシーが走り去る。





















ドアが開いてアイビーが店内に入ってくる。


マスター「いらっしゃ~い。」

アイビー「こんばんは~。」
















アイビー「ごめんね遅くなって。なかなかタクシーがつかまらなくて。」

ジーン「俺も今来たところだから大丈夫だよ。」

アイビー「ジーン、この店知ってたんだね?」
















ジーン「マロンちゃんに連れて来てもらったんだ。」

アイビー「やっぱり。そうじゃないかと思ったw」

ジーン「たまり場なんだな。ここ。」

アイビー「うん。居心地いいんだよここ。」

ジーン「わかるw」













ジーン「結婚式、どうだった?」

アイビー「サムちゃんとお兄ちゃんの?すっごく素敵だったよ~。もう感動しちゃった~。」

ジーン「そうか。いいな。俺も見たかったな。」

アイビー「出会うのが遅かったねw 招待状もらえなかったのか。」

ジーン「ああ。なんかさみしいぞ。」

アイビー「あははw どんまいだね。」









ジーン「誘っても平気だった?」

アイビー「え?」

ジーン「いや、二人きりだしさ。」

アイビー「あ~、うん。大丈夫。」

ジーン「そっか。まぁ、仕事仲間だしな。」

アイビー「そうだね。」

ジーン「うまくいってるのか?ロミオさんと。」









アイビー「うん・・・。うまくいってるよ。」

ジーン「そうか。つきあってどのくらいなんだ?」

アイビー「3年・・・かな。」

ジーン「へぇ~。ロミオさんって、30くらいか?」

アイビー「うん・・・31。」












ジーン「じゃあそろそろいい年だな。」

アイビー「ジーンは?いい人いないの?」

ジーン「俺まだこっちに来てまもないし。今は仕事でそれどころじゃないな。」

アイビー「そっか。むこうにいたときは彼女いたんでしょ?」

ジーン「う~ん。彼女、ってちゃんと呼べる人はいなかったかな。」

アイビー「そうなんだ?」





 



アイビー「ジーン、モテたでしょ?」

ジーン「そんなことないぞ?」

アイビー「嘘。絶対モテてた。」

ジーン「いや。むしろ俺はなんか周りゲイの人多くて・・・w」

アイビー「やっぱりファッション関係って海外でもゲイの人多いんだねw」

ジーン「そうなんだよw だから俺も勘違いされたりしてさ。」

アイビー「そうなんだ?w」









2時間が過ぎた。


アイビー「ホントに?」

ジーン「うん。マジであのときは焦ったよ。」

アイビー「あははw 想像したら笑えるw」

ジーン「今じゃ笑い話だけどな。あのときはホントやばかったんだって。」

アイビー「そうかもねw」











アイビーの携帯電話が鳴る。


アイビー「ちょっとごめんね。」

ジーン「うん。気にしないで。」

アイビー「すぐ戻るね。」














アイビーが化粧室の前まで移動して電話に出る。


アイビー「もしもし。」

ロミオ『俺だ。』

アイビー「うん。どうしたの?」

ロミオ『今なにしてる?』












アイビー「友達と呑んでる・・・。」

ロミオ『マスターの店か?』

アイビー「なんでわかるの?」

ロミオ『流れてる音楽。』

アイビー「あ・・・そっか。」













ロミオ『じゃあ。』

アイビー「ロミオ。」

ロミオ『なんだ?』

アイビー「あとで行っていい?」

ロミオ『ああ。』

アイビー「じゃあ・・・またあとでね。」

ロミオ『じゃあな。』










携帯を切る。





















アイビーがジーンの元へ戻る。


アイビー「ごめんジーン。私、そろそろ帰らないと。」


















ジーン「そっか。ごめんな、つき合わせて。」

アイビー「ううん。私も暇してたし。すごく楽しかった。」

ジーン「また誘ってもいいかな?」

















アイビー「うん。」

ジーン「明日は?仕事?」

アイビー「うん。夕方から。」

ジーン「そっか。」















ジーン「じゃあまた明日。」

アイビー「うん。またねジーン。」

ジーン「うん。気をつけてな。」

アイビー「ありがとう。ジーンもね。」















アイビーが立ち去る。
見えなくなるまでその後姿を見つめる。



















ジーン「・・・・・。」

マスター「振られちゃったわね。」


















ジーン「え?」

マスター「しょうがないわ。こうなる宿命だもの。」


















ジーン「・・・俺にはムリってことですか?」

マスター「あの子はあなたを選ばないわ。そういう子よ。」

ジーン「そんなの・・・わからないじゃないですか。宿命って変えられるんでしょ?」















マスター「運命(さだめ)ならね。」

ジーン「・・・・。」

マスター「諦めろとは言わないわ。努力するのもいいんじゃない?」

ジーン「・・・・。」

マスター「人間ですもの。抗うのもまたひとつの道よ。」


































ジーン「マスター、おかわり。」

マスター「は~い。」









4 件のコメント:

  1. なで肩さんこんばんは^^
    えええwww
    ジーナさんとかすっかり存在忘れてたけど、こんな所で現れるとはwww
    こいつはいけない女でっせ~~~(´Д`|||)
    もう現れる事もないと思ってたのに・・・なんとなく、ひと波乱やってきそうな予感が・・・(-ω-;)
    ディーンくんも大学時代の知り合いとか嘘付いちゃって、ちょっとちょっと!!
    この2人は安定円満だと思ってたけど、まさかの刺客登場ですなwww

    そしてジーンくんも、これはアイビーちゃんを狙ってるんじゃないですか?!
    マスターとの会話で、そんな感じがするww
    しかし、ジーンくんが狙おうが奪おうとしようが、全く動じないであろうロミオさんにムキー!!って感じですけど、どうなってしまうんでしょうかね~(;´Д`A ```

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    1. >ゆきさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      私も今ゆきさんのブログを訪問してきたところでコメントきてたのでびっくりw

      超久しぶりのジーナ登場です!!
      この人はずっと出る予定でいたのでね( ̄ー ̄)ニヤリ
      いけない女、たしかにwww
      ディーンはラトがジーナのことを知らないと思っているので嘘をついちゃいましたねw
      ラトもよく覚えてたな~って感じですがw
      この子は意外に粘着質なので覚えてるでしょうね( ̄ー ̄)ニヤリ

      そしてジーンですよねw
      なんだかんだいいながらも、やはり諦めるつもりはなさそう?w
      まぁ最初は見守るつもりだったんだろうけどロミオにもああ言われてしまったし、やっぱり一番近くにいたいと思う気持ちが出てきたのかもしれません。
      アイビーの相手がロミオで大丈夫なのか?とも思っているだろうし。
      そしてマスターにもああ言われてしまった以上、闘争心も沸いてきているだろうし( ̄ー ̄)ニヤリ
      今後どうなることやらですねw

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  2. こんにちわーv
    わ~ジーンからの電話ですか…ロミオが「別に誘っても良いよ?」とか言ってからと言うもの
    エンジン全開ですな、いや、別にそう言われたから気兼ねなく誘えるぜラッキーな男ではないとは知っていますが

    でも、心なしか相手の男性に悪いな…みたいなタガみたな物は薄くなりますもんね
    まあ、相手の男性って言っても単なる付き合いの長いウフレですが(遠い目)
    何と言うか、アイビーちゃんもジーンと接するたびにか、最終的にはロミオの方へ行こう行こうとしていますよね

    ジーンと会ってかつての少女のような時の自分に戻りつつ
    帰り際にはでも私にはロミオなのよといわんばかりか「そっち行っていい?」と軌道修正
    アイビーちゃんも真面目な子ですからね
    どっちつかずな事はしたくないから余計ハッキリしたような行動をするのかも(ハッキリした行動→されどロミオに行く)

    そそそそそそしてえええ!!!!
    おいいいい!!!!読者は覚えているぞ!!!ジーナさん!!!ひひvv
    裸足でたそがれる→少年ディーンと出会う→イケナイ不倫の関係→夫がヤーサンでした→サイナラ→ディーンの初恋露と消える

    ダイジェストで言うとこんな感じ(笑)
    あれはね~!!童貞時代の年上(人妻)は魅力的ですもんね~
    叶わぬ夢に憧れ真剣なんだ!とか言ってたね…そういえばv
    それに勘づいているラト…ああ懐かしい、あのジーナさんか!!!

    こんな所で再開とはね…今はディーンも大人だしラトもいるし
    大人ディーン君にウハvってなって妙にアプローチしてこなきゃいいけども><
    次回も気になりますvv

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    1. >SACHICOさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ジーンも遠慮なくアイビーを誘っていますね。
      ロミオにああ言われちゃいましたしねw
      同僚、古い友人として誘ったようにみせていますが、内心は片想いですしねぇ。
      下心が全くないわけではないだろうし、マスターには気づかれていますしね。
      たしかにアイビーはジーンと接するたびにロミオに軌道修正しようとしていますねw
      ロミオを不安にさせないため、というのもあるんですが、自分の気持ちをぶれさせないため、というのもあるのかもしれませんね。
      まぁ昔の恋人がイメージもそのまま素敵な男性に成長してくれていたら、恋人がいてもよろめかないわけがないですよね。
      でもそこはまじめな子アイビーなので、今の恋人を裏切ってまで幸せを手に入れようとはしないはずです。

      ジーナしっかりおぼえていてくださって光栄です(ノ´∀`*)
      そう、あのうら若き少年のディーンを誘惑しいちゃこらしといて夫にばれた直後姿を消したあのジーナさんですw
      はじめての相手が人妻でかけおちしようとまでしたディーンですからね。
      ジーナさんのことを忘れるはずがありません。
      そしてラトも忘れるはずがなくwww
      ディーンはラトが知らないと思って嘘をついちゃいましたが。
      ジーナはしっかり連絡先まで確認しましたからね。
      今後ディーラトカップルも波乱の幕開けかもしれません( ̄ー ̄)ニヤリ

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