Blue sky -sims3 story- へようこそ。
このブログはElectronic Arts社から発売されているPCゲーム「ザ・シムズ3」を使用したドラマ形式のストーリーブログです。
個人のファンサイトですのでEA社とは一切関係ありません。

〈 注意!〉
作中には卑猥な表現、画像も含まれております。
苦手な方はどうぞお引き取り願います。

2016/12/17

ビーチにて







年が明けた。
静かなスターライトショアの街を冷たい風が吹く。













ネイビー ブラウン家。













ララが階段をおりてくる。


ララ「ママ~。」












マリア「なぁに?ララ。」

ララ「もうすぐラトが遊びに来るんだけど、昨日買ってきたケーキ、まだあったわよね?」

マリア「ええ、まだ半分くらいは残ってるけど・・・。」











マリア「ララ、ラトーシャちゃんが来るなら、あなたたち二人ででかけてきたらどう?」















ララ「え?いいの?」

マリア「ええ。もちろんよ。」

ララ「でもパパもでかけちゃったし、アンドレアが・・・。」











マリア「アンドレアなら、ママがちゃんとめんどうみてるから大丈夫よ。たまには女同士でゆっくりしてらっしゃい。」













ララ「じゃあ・・・そうさせてもらおうかしら?」

マリア「ええ。」

ララ「ありがとうママ。」











マリア「あなたも毎日アンドレアにつきっきりだものね。たまには羽根を伸ばしなさい。」

ララ「うん。」









玄関のチャイムが鳴り響く。


ララ「あ、ラトかしら。」











ララ「は~い。」


ララが玄関のドアを開ける。











抱き合う二人。


ララ「いらっしゃい!ラト。

ラトーシャ「ララ!元気してた~?」

ララ「元気よ~!ラトも元気そうね!」










ラトーシャ「髪切ったの??すっごく素敵!」

ララ「本当?ありがとう。」

ラトーシャ「雰囲気変わったね!」

ララ「ふふっ。育児に長い髪が邪魔だったの。」










ララ「ディーンは元気?」

ラトーシャ「うん。今日は兄弟ででかけてくるって。」

ララ「そうなの。」










マリア「ラトーシャちゃん、いらっしゃい。明けましておめでとう。」

ラトーシャ「明けましておめでとうございます。すみません急に押しかけちゃって。」

マリア「いいのよ。」










ララ「ママがね、二人ででかけてきなさいって。」

ラトーシャ「え?いいんですか?」

マリア「ええ。ララもアンドレアと家にこもってばかりだから、ラトーシャちゃん連れ出してくれる?」

ラトーシャ「もちろんです。」










ララ「じゃあ私、コートとってくるわね。ちょっと待ってて。」

ラトーシャ「うん。」











ララが階段をあがる。


ラトーシャ「アンちゃん顔つき変わりましたね~。」

マリア「産まれたばかりのころはお猿さんみたいだったものね。ラトーシャちゃん抱いてみる?」

ラトーシャ「いいんですか?」

マリア「ええ。」









ラトーシャ「あ、ちょっと重たくなった。」

マリア「まだ2ヶ月だけど、子供の成長ってホント早いものよね。」

ラトーシャ「ホントですね~。」










アンドレア「きゃっきゃ。」

ラトーシャ「あ、笑った!」

マリア「ふふっ。アンドレアはラトーシャちゃんのことが好きみたいね。」

ラトーシャ「そうですか?」

マリア「この子人見知りだから、知らない人に抱かれるとよく泣くのよ?」









ラトーシャ「かわいいなぁ~。」


ラトーシャが優しくアンドレアを抱きしめる。










マリア「あなたたちは子供はまだ?」

ラトーシャ「はい。欲しいとは思ってるんですけど・・・なかなか・・・。」

マリア「まだまだ若いんだから大丈夫よ。」










ラトーシャ「そうだといいんですけど・・・。」

マリア「子供ってホントいいものよ。私も最初は反対してたけど、いざ産まれてみたら本当にかわいくって。目に入れても痛くないわ。」

ラトーシャ「アンちゃんはすごくかわいいですもんね。わかります。」











ララ「おまたせ~。」


ララが階段をおりてくる。









ララ「じゃあママ、アンドレアのことお願いね。」

マリア「ええ。外は雪だから、足元気をつけるのよ。」

ララ「はぁい。じゃあねアンドレア。いってきます。」











マリア「いってらっしゃい。」

ララ「は~い。」

ラトーシャ「おじゃましました。」

マリア「気をつけてね。」


二人が玄関を出る。








ララ「どこに行きましょうか?」

ラトーシャ「ララどこか行きたい場所ある?」

ララ「そうね~。・・・そうだわ、ビーチに穴場のカフェがあるの。そこにしましょ。」

ラトーシャ「へぇ~。いいね。」


























ラトーシャ「いい店だね。こんな場所あったっけ?」














ララ「昔からあった海の家を改装して、去年オープンしたの。夏は結構混んでるけど、冬場は人も少なくて穴場なのよ。」

ラトーシャ「ショアの海は、冬はサーファーも少ないもんね。」

ララ「そう。この店のパイ、すっごくおいしいのよ。」











ララ「時々ママと、アンドレアの散歩ついでにここに来てたの。」

ラトーシャ「そうなんだ?ここならララの家からも近いもんね。」

ララ「ええ。」












ララ「最近どう?」

ラトーシャ「相変わらず。年明けたらまた仕事はじめようかなって思ってるの。」

ララ「そうなの?いいわね。」

ラトーシャ「ララは?」










ララ「私は毎日アンドレアの子育てよ。ママが居てくれるから助かってるの。」

ラトーシャ「そうなんだ?」

ララ「ママ、私の為に議員も辞めてしまったから・・・。」











ラトーシャ「ママから聞いた。ララのお母さん人気あったし、次の区長選、候補だったんだよね?」












ララ「ええ。あんなにがんばってたのに・・・申し訳ないことしちゃったわ・・・。」












ラトーシャ「決めたのはララのママだもん。娘や孫のほうが、誰だって大事だよ。」

ララ「そうかしら・・・。」

ラトーシャ「そうに決まってる。それに、さっき話したときもすごく幸せそうだったよ。」

ララ「それならよかった・・・。」










ララ「そういえば、年末にアイビーから電話がきたのよ。」

ラトーシャ「そうなんだ?」

ララ「来られなくなったって。残念だったわね。」

ラトーシャ「そうだね。」










ララ「アイビーも、色々大変だったみたいね・・・。」












ラトーシャ「聞いたんだ?子供のこと・・・。」












ララ「ええ。びっくりしちゃった。あのミランダ・レッドの隠し子だなんて・・・。」

ラトーシャ「そうだね。」

ララ「まぁ、ミランダが一時期BiBiのモデルをやっていたのは、高校のころから愛読してたし、知ってたけど。」












ラトーシャ「なんか・・・色々複雑だよね・・・。子供のこと、悩んでる時期に事故死だなんて・・・。ロミオさんも・・・報われないよね。」

ララ「そうね・・・・。」

ラトーシャ「でも、アイビーも・・・他人の子を育てるだなんて・・・すごい決断だよね。」












ララ「他人には、思えないのかもしれないわね。愛する人の子供なわけだし。」

ラトーシャ「・・・・そうだね。」

ララ「それにもういない、大好きだった男性の、形見だものね。」











ラトーシャ「・・・・。」

ララ「ロミオさんも、孤児院育ちだったんでしょう?」

ラトーシャ「うん。そう聞いた。」











ララ「同じような思いをさせたくなかったんじゃないかしら。ちゃんと子供に、親の愛というものを知って欲しかったのかもしれないわね。」












ラトーシャ「愛、かぁ・・・・。」













ララ「私だって時々、泣きたくなるときもある。なぜアンドレアが泣いているのかわからなくて、どうしても泣き止んでくれないときとか・・・。」

ラトーシャ「・・・・。」

ララ「子育てってすごく難しいの。でもそれ以上の喜びもたくさんあるのよ。」












ラトーシャ「・・・・。」

ララ「今は産んでよかったと思ってる。すごく悩んだけど・・・、あのときの自分の選択は間違ってなかったって思うのよ。」












ラトーシャ「ララ・・・・まだ連絡してないの?ローガンに。」













ララ「してないわ。番号も、消してしまったから。」












ラトーシャ「いいの?私、知ってるしいつでも・・・。」

ララ「いいのよ。」












ララ「アンドレアのことは、言うつもりないし。もしこの街で偶然会ったとしても、違う男性の子供だと言うつもりなの。」













ラトーシャ「ララ・・・・。」












ララ「私もね、いつまでもママやパパに頼るわけにはいかないから・・・・アンドレアを保育園に預けられるようになったら、また働くつもりなのよ。」











ラトーシャ「ショアで?」

ララ「ブリッジポートの職場の上司は、いつでも戻ってこいって言ってくれたけど・・・やっぱり両親が住むこの街で暮らしたほうが、アンドレアにとっても、私にとってもいいと思ってるの。だからここで再就職するつもり。」












ララ「そしたら・・・素敵な男性に出会えるかもしれないし。また恋をして、・・・いつか子持ちの私でも、結婚する日が来るかもしれないわよね。今はまだ、考えられないけど。」











ラトーシャ「ララなら大丈夫だよ。私が保証する。高校のときだって一番モテてたもん。

ララ「アイビーは当時からモデルやってたから、高嶺の花すぎたのよねw」

ラトーシャ「そうだねw」









ララ「私、料理だってできるようになったのよ?」

ラトーシャ「じゃあもう完璧だね。」