2018/07/28

約束


















アダム「おぎゃあぁぁ」


アイビー「どうちたの~?」









アイビー「おなかすいたの?ミルクの時間にはまだ早い気がするけど・・・。」












アイビー「はぁい、ミルクでちゅよ~。」


ゆっくりと哺乳瓶の口をアダムの口元へ近づける。








アダム「おんぎゃぁぁ。」


アイビー「あれ?ミルクじゃなかったか。」










アイビー「どうちたのかなぁ。今日はご機嫌ななめでちゅね~。」

アダム「ふぎゃああ。」











突然サイドテーブルの上の携帯電話が鳴り響く。












アダム「うぎゃぁぁ。」


アイビー「ごめんごめん。うるさいよね。よしよし。」










アイビー「(今は電話出られない・・・。誰からだろう。あとで折り返ししないと。)」

しばらくすると電話の音が止む。









アダム「ふぎゃああ。」

アイビー「あ~よしよし。いい子だね~。眠れないのかな?」






数時間後。









シャワーを浴びたアイビーがバスルームで歯を磨いている。








アイビー「(まだ静かに寝てるみたい、よかった・・・。)」












アイビー「(ふぁぁ・・・。眠い・・・・。もう2時か・・・。)」






アイビー「(最近シャワーも7分で浴びれるようになった。髪切ったらもっと早くなるかな・・・。)」








アイビー「(さすがに髪は切る気ないけど・・・。でも抱っこするときちょっと邪魔なんだよね・・・。)」












アイビー「(もう寝なきゃ・・・。明日も朝から仕事だし。)」








アイビー「(あ・・・そういえばさっき電話あったよね。誰からだろう。)」









アイビー「(ジーンだ。どうしたのかな?)」











アイビー「(さすがにこの時間は寝てるだろうしメールも迷惑だよね。・・・明日にしよう。)」









アイビー「寝よ・・・。おやすみなさい。」










2分もしないうちに寝息が聞こえ始める。





















翌日。










アイビー「おはようございま~す。」



アイビーがスタジオに入ってくる。


ギルバート「おはよーっす。」







ギルバート「アイビーちゃん最近早いっすね。」


アイビー「うん。早い時間に変更してもらったの。仔猫いるからね。」

ギルバート「あ~、なるほど。」









アイビー「準備してきまーす。」


ギルバート「あ、マロンちゃんもうすぐ戻ると思います。」

アイビー「了解~。」








控室のドアを開ける。


アイビー「おはようございま~す。」








ジーン「おはようアイビー。」










アイビー「ジーンがスマホなんて珍しいね。いつも本読んでるイメージ。」

ジーン「最近電子書籍にしてるんだ。」

アイビー「やっぱりそういうの読んでたんだw」

ジーン「うんw」







ジーン「マロンちゃんはメリーちゃんとランチ行ってる。」


アイビー「メリーちゃん、さっきまで撮影だったの?」

ジーン「そう。」

アイビー「ジーンは行かないの?」

ジーン「俺はさっきギルとラーメン食ってきたとこ。」

アイビー「そうなんだ?」







ジーンが立ち上がってアイビーにかけよる。



アイビー「 ? 」








ジーン「アイビー、あのさ。」

アイビー「あ!」










アイビー「ごめんジーン。ゆうべ電話くれたよね?」


ジーン「うん。」

アイビー「お風呂入ってて出れなかったんだ。それでそのまま寝ちゃってて・・・。」








ジーン「お風呂で?」

アイビー「そ、そうなの。ごめんね?」

ジーン「大丈夫か?お風呂で寝たら溺れるぞ。気ぃつけろよ?」

アイビー「う、うん。そうする・・・。」









アイビー「なんか用事だった?」

ジーン「ああ、うん。」

アイビー「 ? 」








ジーン「アイビー、俺との約束覚えてる?」


アイビー「約束?」

ジーン「退院したらデートするって。」







アイビー「あ~、あれね。覚えてるよ。」


ジーン「ホントに?」

アイビー「うん。」







ジーン「ならよかった。次いつ休み?」

アイビー「休みか・・・いつだっけな・・・。」

ジーン「俺はアイビーに休み合わせるよ。いつでも大丈夫だから。」











アイビー「うん、ありがとう。」


ジーン「行きたいところある?」

アイビー「う~ん・・・今は思い浮かばないな・・・。ジーンの行きたいところでいいよ。」

ジーン「そっか。」










アイビー「休み確認したら連絡するね。」


ジーン「うん。わかった。」












ジーン「ていうかさ・・・。」

アイビー「うん?」

ジーン「今日、ペアルックみたいだね?w」

あいびー「あ・・・ホントだw」










1週間後。











アイビー「よしよし。どうちたのかな~?」


アダム「ふぎゃあぁぁぁ。」

アイビー「今日も朝からご機嫌ななめだねぇ・・・。」










ジャニス「おはようございまーす。」


明るい声が部屋に響く。










アイビー「ジャニスさん、おはようございます。」


アダム「おぎゃぁぁ。」

ジャニス「アイビーちゃんおはよう。・・・あらら。」










アイビー「最近朝は機嫌悪くって・・・。」


ジャニス「今日はお天気も悪いものね。これから雨になるって予報でも言ってたわ。」

アイビー「そうなんですね。」

ジャニス「代わるわ。さ~アダムちゃんおいで~。」








ジャニス「おーよしよし。」


アダム「ぎゃぁぁ・・・。」

ジャニス「よしよし、いい子だね~。」











ジャニス「ん~~♪かわいいアダムちゃん~~、大丈夫でちゅよ~~。」



優しい声でジャニスが話しかけると、次第に泣き声が止んでいく。











ジャニス「ほ~らいい子。えらいでちゅね~。今日もたくさん遊びまちょうね~。」


アダム「あだぁ~~。」

ジャニス「あら~今日も可愛い!」






アイビー「(すごいな・・・5分もしないうちに泣き止んだ。
私じゃ泣き止むのに30分以上かかるのに・・・)」











ジャニス「よしよし。今日はなにちて遊ぶ?ぬいぐるみがいい?」


アダム「ばぶぅ!」

ジャニス「オッケー、ぬいぐるみね!」








アイビー「(まるでおしゃべりしてるみたい・・・。ジャニスさん、アダムとあんなに意思疎通ができるなんて・・・本物のママみたい。)」











ジャニス「アイビーちゃん、ちゃんと寝れた?」


アイビー「あ、はい・・・3時間くらいは・・・。」

ジャニス「睡眠不足はお肌に悪いわよ。ダメよちゃんと睡眠とらなきゃ。」








アイビー「そうですよね・・・。」


ジャニス「疲れた顔してるもの。アイビーちゃんにもたまには息抜きが必要よね。仕事と家の往復でしょう?」

アイビー「そうですね・・・。」









ジャニス「たまにはデートでもしてきたら?若いんだし、ボーイフレンドはたくさんいるでしょう?」

アイビー「男友達なら何人か・・・。でもデートって・・・。」

ジャニス「あら、誘われたりしないの?」










アイビー「そういえば・・・誘われてましたw」

ジャニス「ほらやっぱりいるんじゃない!」

アイビー「そうですねw」

ジャニス「デートしてきたらいいじゃない!」

アイビー「でも・・・。」





ジャニス「大丈夫よ。私もう少しお仕事増やしてもいいし。それに社長が夜は見てくれるんでしょう?」

アイビー「あー・・・その返事はまだしてなくて・・・。」

ジャニス「あら、そうなの?・・・アイビーちゃんはもう少し周りに頼ってもいいと思うわよ。」

アイビー「そうです・・・かね・・・。」

ジャニス「そうよ~。一人で全部やろうとしちゃだめよ。」






アイビー「はい・・・。」

ジャニス「時間大丈夫?」

アイビー「あ、そろそろ準備しないと。」

ジャニス「アダムちゃんは私がみてるから、仕事行く準備してね。」

アイビー「はい。ありがとうございます。」









数日後。








アイビー「はい・・・。よろしくお願いします。」

リリィ『それにしても、思ったより決断するのに時間かかったわね。』










アイビー「この前ジャニスさんに言われて・・・。」


リリィ『なんて?』

アイビー「もっと周りに頼ったほうがいい。一人で抱え込んだらダメだって・・・。」

リリィ『その通りね。あなたは全部自分でなんとかしようとするものね。末っ子なのに・・・甘え下手よね。』

アイビー「・・・そうですかね。」








リリィ『じゃあ明日の晩、ジャニスが帰る前に迎えに行くわね。』


アイビー「はい・・・。よろしくお願いします。」

リリィ『よかったわ。私もあの子に会えるのが嬉しいのよ。』

アイビー「はい。」








アイビー「あ、社長。」


リリィ『なぁに?』

アイビー「来週1日だけお休みをもらえますか?」

リリィ『わかったわ。アンナに調整させる。』

アイビー「ありがとうございます。」

リリィ『じゃあね。』







携帯電話を見つめる。












ソファーから立ち上がり、窓辺へと移動する。












アイビー「・・・・。」











アイビー「(甘えてもいいのかな・・・私。ミランダさんに約束したのに・・・。でも・・・独りじゃ子育ては難しい・・・。)」










アイビー「(・・・デートかぁ・・・。)」










アイビー「(ジーンに電話しようかな・・・。)」


しばらく携帯電話を見つめたあと、ジーンの番号に電話をかける。










アイビー「もしもしジーン?」











アイビー「来週1日休みとれそうなんだ。だから・・・この前の話・・・」