2016/12/11

年末











































リリィ「並んだわね。」

アンナ「そうですね・・・。」















アンナ「関係者などは呼ばなくてよかったんですか?」

リリィ「関係者なんて・・・いないわよ、本当に仲の深い人間は。」

アンナ「・・・・。」

リリィ「業界用の告別式はやったし。それに・・・。」













リリィ「彼を呼んであげたかったからね。」















リリィ「マシュー。あなた・・・これからどうするの?」
















マシュー「・・・しばらく休暇に出かけるつもりです。」

リリィ「そう。」

マシュー「リリィ社長、退職金はやはり・・・。」

リリィ「いいのよ、受け取っておいて。ミラの遺言なの。」

マシュー「・・・・わかりました。ありがとうございます。」











リリィ「休暇から戻ったら、連絡してくれないかしら。」

マシュー「・・・はい。」

リリィ「あなたをうちで雇いたいの。」














マシュー「・・・・なぜ私を?」

リリィ「人手が足りないのよ。それに・・・。」















リリィ「あなたほどの人材を野放しにするのはもったいないからよ。」














マシュー「・・・考えさせていただいてもよろしいでしょうか。」

リリィ「もちろんよ。ゆっくり考えて・・・・と言いたいところだけど、できれば早いほうが嬉しいわ。」

マシュー「・・・ありがとうございます。では、失礼します。」

リリィ「またねマシュー。」

アンナ「気をつけて。」










マシューが立ち去る。
その後姿をリリィとアンナが見送る。















アンナ「いい返事が聞けるといいですね。」

リリィ「そうね。」






































































アイビー「・・・・・。」















看護師が泣いている赤ん坊をあやしている。
それを見つめるアイビー。

















アイビー「 (か弱い泣き声・・・・。かわいいな・・・。アダムはどんな声で泣くんだろう・・・・。) 」
















看護師「スカイブルーさん、よね?」













アイビー「はい。そうです。」

看護師「やっぱり。あなた毎日ここに来てるわね。」

アイビー「・・・すいません。」













看護師「なにも謝る必要ないわ。」

アイビー「はい・・・。あの・・・。」












アイビー「アダムは・・・まだ保育器ですか?」














看護師「ええ。当分は出られそうにないわね。」

アイビー「まだ会えないんでしょうか?」

看護師「もう少ししないと・・・今はまだ先生の許可もおりていないでしょう?」











アイビー「はい・・・・。」














看護師「でも大丈夫よ。毎日少しづつだけど、ちゃんと成長しているから。」

アイビー「・・・・。」

看護師「年末年始は病院も面会ができなくなるのは知っている?ここに入れるのも今日までなの。年明けは4日からよ。」













アイビー「はい。わかりました。」

看護師「なにかあったら連絡するわ。」

アイビー「ありがとうございます。」











看護師「よいお年を。」

アイビー「あなたも。」




























アイビーが階段を上がる。



























コートを脱ぎ部屋着に着替えると、携帯の着信音が鳴り響く。















アイビー「 (ディーンだ。今日実家帰るって言ってたっけ。) 」














アイビー「もしもし。」

ディーン『よぉ。なにしてた?』

アイビー「今帰ってきたところ。ディーン、おうち着いたの?」

ディーン『うん。さっき着いた。』











アイビー「そっちはどう?ママたち元気してる?」

ディーン『まだ会ってないんだ。サムちゃんと買い物行ってるらしい。』

アイビー「そうなんだ?パパは?」











ディーン『いるよ。ていうかお前兄貴に彼女できたの知ってたか?』

アイビー「え?知らない。ディーン会ったの?」

ディーン『それがさ、リアちゃんなんだよ!』












アイビー「リアちゃんって?」

ディーン『あれ・・・?アイビー会ったことなかったっけ?ローガンの元カノだよ。』

アイビー「ローガンの?会ったことないなぁ。ローガンに彼女いた話は、ララから聞いてたけど・・・。」

ディーン『そっかぁ~。』











アイビー「え?!ていうかお兄ちゃん、ローガンの彼女とつきあってるの?」

ディーン『ああ。元、だけどな。』

アイビー「そっか・・・。知ってたのかな?ローガンの彼女だったこと。」












ディーン「ああ。パチェラーパーティーのときに会ってるしな。」

アイビー『そうなんだ?』

ディーン「お前もこっちに来られたらよかったのにな。」










アイビー「そうだね・・・。まぁ、落ち着いたら実家帰るから。」

ディーン『そうしろよ。』

アイビー「うん。・・・ディーンたちは実家泊まるの?」

ディーン『今回はその予定。前はラトんちだったから。』

アイビー「そっか。ゆっくりしてきてね。」










ディーン「おう。」

ネオ「ディーン!」


ダイニングルームからネオが呼んでいる。


ディーン「は~い!今行く~。・・・アイビー、じゃあまたな。」

アイビー『うん。みんなによろしく。』

ディーン「おう。」











携帯電話を切り、ダイニングルームへ向かう。













ジェイ「アイビーか?」

ディーン「うん。よろしくって。」

ジェイ「そうか。」












レオン「ブリッジポートは雪どうだった?」

ディーン「こっちより降ってるかな~。電車走っててよかったよ。」

ネオ「毎年この時期は帰省するの大変だろう。」

ディーン「そうだね~。」










ディーン「ていうか、兄貴たち、同棲してるって?」

レオン「ああ。先月からな。」

ラトーシャ「そうなの?」

レオン「リアの職場近くで一軒家借りてるんだ。」

ラトーシャ「へぇ~。」









ディーン「それにしても、兄貴がリアちゃんと、ねぇ~・・・。」


ディーンがにやにやと笑みを浮かべる。


ラトーシャ「ディーン、レオン兄ちゃんの彼女さんのこと知ってるの?」

ディーン「まぁね~。」










レオン「 (お前・・・よけいなこと言うなよ。リアにはローガンのこと思い出させたくねぇんだからな。) 」













ディーン「 (あ、やべ・・・なんか怖い顔して睨んでる。黙ってろってことか・・・。アイビーにはもう言っちゃったけど・・・・。まぁいっかw) 」













リア「 (この子、高校の頃ローガンちで会ったことあるよね?私のことは覚えてないみたいだけど・・・ムリないか。あの頃の私と今じゃ、全然違うしなぁ。) 」

ラトーシャ「 (レオン兄ちゃんが同棲かぁ~。やっと落ち着く気になったのかな~。) 」











ジェイ「ふたりとも疲れただろう。ゆっくりしていきなさい。もうじき母さんたちも帰ってくるだろう。」

ディーン「うん。そうする。」

ネオ「いつまでこっちに居られるんだ?」











ディーン「3日に帰る予定だよ。」

ネオ「そうか。しばらくは居られるんだな。」

ディーン「そうだね。兄貴たちの新居にも遊びに行こうかな。」

レオン「来んでいい。」

ディーン「え~。」










アイビー「賑やかそう・・・。」














アイビーが立ち上がる。


アイビー「 (コーヒーでも飲もう。) 」












静かな部屋にエスプレッソマシーンの音と、コーヒーの香りが漂う。


アイビー「・・・・。」











アイビー「 (いつ帰れるかな・・・・。アダムと一緒に・・・・。) 」














マグカップを手にダイニングテーブルへ座る。












アイビー「ふぅ・・・・。」














アイビー「 (そういえば私、アダムのことディーンとラトにしか話してない。家族には言わないでって口止めしてあるけど・・・。) 」













アイビー「 (やっぱりララに内緒にできない・・・。ララにはアンドレアがいるし、アダムのことも相談できるかもしれないし・・・。) 」













アイビー「 (電話してみようかな・・・。) 」














アイビー「・・・・あ、もしもしララ?」

ララ『アイビー、久しぶりね!元気してた?』

アイビー「うん。元気だよ。ララは?」

ララ『私もアンドレアも、元気よ~。』















アイビー「そっか。」

ララ『アイビーからなんて、珍しいわね。どうしたの?』

アイビー「うん・・・。ララ、今時間ある?」

ララ『もちろん。なにかあった?』

アイビー「あのね・・・。」


















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