2013/03/27

悲報








明け方、ようやく日が昇り空が明るくなってきたころ、ディーンが自宅へ戻ってきた。
外は凍えるような寒さだ。


















ディーン「 (ふぅ~。一眠りしたら準備してショアに向かうとするかな~。) 」

















寝室に入ると机の上の携帯電話に目をやる。


ディーン「 (そういえば携帯忘れて行ったんだっけ。ここに置いたのか。) 」















ディーンが携帯電話を手に取る。


ディーン「 (ん?着信がいっぱい・・・。ラトのお父さんと、父さんからも・・・。向こうでなにかあったのか?) 」















ディーン「 (こんな時間だけど・・・とりあえず父さんにかけてみるか。) 」


ディーンが電話をかける。
呼び出し音が鳴る。













ディーン「あ、もしもし父さん?こんな時間にごめんね。着信があったみたいだから電話したんだけど・・・。」

















ディーン「え?ラトが・・・?・・・・うん。・・・・うん。」
















ディーン「・・・・わかった。すぐに向かうよ。」



















電話をきるとすぐに出発の準備をする。


ディーン「 (もうすぐしたら始発の電車が走る時間だな。電車で寝ればいいか。) 」














ディーン「 (たしか旅行カバンがラトのクローゼットに・・・・あったあった。) 」


急いでクローゼットを開け、カバンを取り出す。
頭上で吊るしてあった服が揺れる。













掛けてあったコートのポケットからなにかが落ちてくる。


ディーン「ん?」















ディーン「 (なんだこの手紙・・・・。) 」



















スターライト ショア。
日が落ちてあたりはすっかり暗くなっている。

















ベッドで眠るラトーシャ。
父親のビリーがその寝顔を見つめてる。


















ディーン「ラト!」


勢いよく病室ドアが開いてディーンが入ってくる。















ビリー「ディーンくん。来てくれたのか。」


ビリーが立ち上がる。


ディーン「ラトは・・・大丈夫なんですか?」














ビリー「心配ない。薬が効いてよく眠っているようだ。」

ディーン「そうなんですか・・・。子供は・・・。」

ビリー「Jさんから聞いたかい?」














ディーン「流れたって・・・・本当なんですか?」

ビリー「・・・・そのようだね。」

ディーン「・・・・・。」

ビリー「・・・・私たちがついていながら・・・すまない。」

ディーン「お義父さん。」











ディーン「すみませんでした!」


突然ディーンが膝を突いて土下座する。


ビリー「ディーンくん・・・?」












ディーン「お義父さんたちにラトのことを押し付けて・・・全部俺のせいですっ!」

ビリー「ディーンくん、それはちがうよ。」

ディーン「いいえ。きっと俺のせいでラトが・・・・。赤ちゃんが・・・・。」

ビリー「ディーンくん、顔をあげてくれ。」


ビリーがディーンを抱き上げ立たせる。









ビリー「君はなにも悪くない。私たちにも罪はある。」

ディーン「いいえ・・・。」

ビリー「望んでいた子供だ・・・君もつらいだろう。」














ディーンの瞳から涙がこぼれる。


ディーン「ううっ・・・。」

ビリー「だがこれもきっとこうなる運命だったんだろう。悲しいことだが、受け入れるしかないな。」

ディーン「お義父さん・・・。」

ビリー「君もつらいだろうが、ラトを支えてあげられるのは君だけだ。ラトのことを頼むよ。」









ディーン「はいっ・・・・。」

ビリー「涙を拭きなさい。」


ビリーがハンカチを渡す。


ディーン「ありがとうございます・・・。」










J「ディーン。来たのか。」


ドアが開いて白衣姿のJが入ってくる。















ディーン「父さん。」

J「お前に話がある。少しいいか?」
















ディーン「うん。」


















廊下へ出る二人。


















J「ラトちゃんは切迫流産だったようだ。」

ディーン「切迫流産・・・。」

J「ああ。」

ディーン「ストレスから・・・?」

J「いや。元々体の弱い胎児だったんだろう。妊娠初期の流産は胎児側に原因があることがほとんどだ。母親のストレスは関係ない。」













ディーン「そうなんだ・・・?」

J「この前のことか。」

ディーン「うん・・・。ラト、知ってたみたいで・・・・。」

J「そうか・・・。」













J「今すぐはまだその話はやめたほうがいいだろう。」

ディーン「そうだよね・・・。」

J「落ち着いたらきちんと二人で話し合いなさい。」

ディーン「うん・・・。」

J「どのような結果になっても、私たちはお前の味方だ。私から母さんにも話しておくよ。」










ディーン「うん・・・。父さん。」

J「なんだ?」

ディーン「ありがとう。」

J「ああ。」













J「今日から休みか。」

ディーン「うん。」

J「ゆっくりしていきなさい。」

ディーン「うん。・・・ラトはいつ退院できるの?」

J「あとで産婦人科の担当医師から詳しい説明があるだろう。父さんは内科だからな、そのへんまではわからない。」

ディーン「そうだよね・・・。わかった。」










アイビー「そうみたい・・・。さっきディーンから連絡がきたんだ。」

















アイビー「ララからローガンに伝えといてくれる?・・・・うん。ごめんね。」

















アイビー「うん。そうだよね。じゃあ戻ってきてから会いに行こっか。・・・・うん、わかった。じゃあまたそのときに。・・・うん、またね。」


















アイビーが携帯電話を切る。


















アイビー「 (ラトが流産・・・・。あんなに喜んでたのに・・・・・。ラト、大丈夫かな・・・・。) 」
















アイビーとの電話を終えて、ララが携帯電話を見つめる。


















ララ「 (ラト・・・・この前のこと、もっとちゃんと相談に乗ってあげればよかった。ラトは大丈夫かしら・・・・。) 」


















ララが部屋を出てリビングへ向かう。


















ローガンの部屋の前で立ち止まる。


ララ「ローガン、いる?」


ノックをして声をかける。
部屋の中からは返事もなく物音ひとつしない。










ララ「 (この前あの子と電話してたとき、会う約束してた・・・。あれって今日だった・・・?) 」

















ララ「 (大丈夫じゃないのは・・・私も一緒ね・・・・。) 」








10 件のコメント:

  1. ふわりんご2013年3月27日 23:54

    ΣΣ(゚д゚lll)

    ラトちゃん・・・。

    あぅあぅううあ、
    結構ショックです><

    子供が出来ない体にだけはなって欲しくないです。
    ディーン、ちゃんと支えてあげてー!!

    アイビー達もなんといってあげていいか
    悩みますよね。
    私もそうでした。

    出来た時の喜びがわかるだけに
    これは辛いですねぇ。

    ラトちゃんが自暴自棄にならないか心配です。

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    1. >ふわりんごさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ラトはとうとう流産してしまいましたね~(´・ω・`)
      実家へ帰る前から体調がよくないようでしたし。
      子供が生めない体にだけは、ホントそうですよね><

      ふわりんごさんも、周りに流産を経験された方がいらっしゃったのですね~。
      私はいないけど、もし自分の親友とかがそうなったらなんて声をかけていいか正直悩みますよねきっと。
      アイビーやララもすごく複雑な心境なのかもしれませんね。

      ラトが今後どうなるか心配ですよね。

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  2. こんにちは^^

    タイトルを見て、まさか~~~~!!!!と思いつつ読んで、やっぱり流産だったよ・・・と暗い気持ちです・・・。
    えええ~~~流産しちゃったの!?
    どうするんだよ~~~こんなことになっちゃって、この二人、大丈夫なのか!?
    Jさんのセリフ「どのような結果になっても」なんて、何かヤバイ予感があるんじゃないの!?とか、色々思っちゃいます・・・

    流産はマズイよ・・・
    今後の持って行き方によっては、この二人、最悪離婚ですよね。

    だからああいう女は嫌いなんだよっっ!!!(ジャスミンのこと・笑)

    胃痛が・・・胃痛がする・・・(-"-;)

    ディーンも今頃になってやっとジャスミンの手紙を見つけたりするし、色々遅いよ・・・(ノ_<。)

    まだラトが目覚めていないので何とも言えないけれど、ラトからしたら、赤ちゃんが弱かったというよりも、その直前までディーンの行方について気になったりして不安になっていたりしたから、これが原因で自分は流産したんだと思っちゃいやすいですよね。

    流産か・・・・・・・・・

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    1. >マリーさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      タイトルでわかっちゃいますよねこれは(;^ω^)
      ラトは結局流産してしまいましたね。
      Jはディーンからジャスミンのことも聞かされているし、ディーンがストレスからなんじゃないかって心配していたのでああいうセリフを言ったんですが。
      これがフラグにならなきゃいいですよね( ̄Д ̄;

      胃痛大丈夫ですか><
      ストーリー重くてすみません(;´Д`)

      ディーンは手紙をみつけてしまいましたね~。
      これでラトが知っていたことがわかったわけですが、さすがにもう全部話さなきゃいけない状況になりましたよね。

      でもまだラトは目覚めていないので、流産の事実を知らないし、ジャスミンのこともまだ悩んだままだし、ラトの精神状態が心配ですね~。
      ラトが自分のせい、って思い悩まなければいいですけどね(´;ω;`)

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  3. はぁ・・・ ・・・・ ・・・・
    重いですねー。何にしても可能性はゼロではないのでひょっとして。。と思ってたらそうですか・・・残念です。
    赤ちゃんが弱いのも要因のひとつですが、切迫流産の時って絶対安静って言われます。
    事前に切迫流産気味なのを知っていたら、ラトちゃんは長距離移動して実家へ帰らなかっただろうし・・・
    悪いことが起こる時って、ソコに至るまでに色々重なるんだよね~。
    ああしなければ、こうならなかったってね。
    このことで二人とも強い絆で先へ進んでいくことを期待します。

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    1. >ubichaさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      今回ちょっと重い話になってしまいました~(;´Д`)
      すみません(^ω^;)(;^ω^)

      私も今回ストーリーで流産というワードが出てくるので一応調べてみたんですが、切迫流産の可能性があるとわかった時点で絶対安静になるらしいですね~。
      ラトの場合はまだそこまで診断されていなかったみたいです。
      もっと早くわかっていたら・・・そしてこんないきなりな状況にならなければ、ラトも赤ちゃんも大丈夫だったかもしれないのに。
      そうなんですよね、悪いことって重なりますよね(;´Д`)
      これも運命なのかなって感じがしますね。

      今回のことが二人の結びつきを強くすればいいですけどね。

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  4. こんにちわーv今回も楽しく読ませて頂きましたーvv
    それにしてもラトちゃん…赤ちゃんが流れてしまったんですね…
    これは辛い!!!(T_T)

    今回の事でディンラト夫婦がより強い絆で結ばれてくれることをね
    今となってはそれを祈るしかないのですが
    どっちかっていうと私としては目が覚めた時のラトが心配ですよ…

    結構思いつめやすい性格なのもあるけども
    タミ子のあの写真が発端となってのストレス…
    あんたが浮気してるかもしれないっていうのがストレスで子供が流れたんだと
    そういう気持ちの持って行き方にならなければ良いけども…

    でも、まだタミ子の不幸の手紙の件に関しては
    夫婦の間で話が出ていないので…そのへんが怖いところでもありますね

    そしてララも!!!…今となっては逆に言いづらいですよね
    何がってローガンへの気持ち…><
    ローガンがまいた種と言えども俺は辞めとけ、まさか俺の事好きになってたりとかないよな?
    と、さいさん拒否ともとれるような事を言われてるわけですし
    そこに現在は恋人に昇格したリア…
    でも私はリア推しだったりするvvv(笑)

    また次回も楽しみにしていますねーvv

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    1. >SACHICOさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ラトの赤ちゃんは結局ダメでしたね~。
      今回のことで二人の絆がより強く結ばれてくれればいいんですが、やはりジャスミンのこともまだ解決していないので不安ですよね。
      逆の方向へいきやしないか。

      ラトはまだ流産のことも知らないわけだし、ましてやジャスミンのこともまだ悩んだままだし。
      目が覚めて事実を知った後、自分やディーンを責めたりはしないか心配ですね。

      ララは失恋したわけですが、やはりそう簡単に忘れられるわけもなく。
      しかもローガンとは一緒に暮らしていて毎日顔を合わせる中ですからね~(;´Д`)
      クリスやジーンのときと違って、そう簡単に諦められるわけないですよね。
      しかも自分の気持ちさえ伝えられていないし。
      ローガンからは念を押されているから告白さえもできないし(´・ω・`)
      かなりつらい立場ですねララは。

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  5. なで肩さんこんばんは^^
    まさかこの展開はないだろうと思ってたんですが、私が甘かったですね・・・
    ラトちゃんの赤ちゃん、駄目になってしまいましたか・・・(。´Д⊂)
    この展開だけはなって欲しくなかったな~・・・この先この2人どうなってしまうんだろう・・・
    流産は大きな何かダメージ(持病とかお腹への衝撃とか・・・)以外でなった場合は、そうなる運命(酷い言い方ですが、産婦人科医に直接聞いた事があるので)である事も多く、切迫流産だったというのもあったようなので、例の件が無くてもきっとこれは免れなかったのではないか・・・とも思うんですが、例の件がなくてこの結果になってしまったのと、例の件があってこの結果になってしまったのでは、ラトちゃんの捉え方とショックの意味合いが全然変わって来るんだろうな・・・
    これは2人とも自分を責めますよね・・・
    もう何といったらいいか分からないわ~~(。´Д⊂)
    これを乗り越える2人の絆があればいいんだけど・・・
    Jさんも責任感じて何か覚悟決めてるみたいだし・・・

    何よりも目覚めたラトちゃんが流産を知り受けるショックを考えると・・・(´□`。)

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    1. >ゆきさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ラトは流産してしまいましたね~(;´Д`)
      ラトの妊娠が確定した頃、ゆきさんが何度か「早く赤ちゃんがみたい」といってくださるたびに胸が痛かったです(^ω^;)(;^ω^)
      なのでまだまだ赤ちゃんプレイはできそうにないです~(;´Д`)
      私も今回のことで流産について調べてみたんですが、妊娠初期の流産は母親のストレスなどは関係なく子供側に原因があることが多いようですね~。
      やはりそういう運命なんだろうな~と思います。
      悪いことは重なりますしね・・・。
      ラトもジャスミンのことが気がかりで今回のことがあったので、自責の念にかられなければいいですよね。
      ディーンも。
      今回は二人の絆が試されますね~!
      Jはジャスミンのこともディーンから聞いているし、最悪の場合を考えてああ言ってくれたんでしょうね。

      そしてゆきさんの顔文字が全部かわいくて萌え(*´Д`)

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