Blue sky -sims3 story- へようこそ。
このブログはElectronic Arts社から発売されているPCゲーム「ザ・シムズ3」を使用したドラマ形式のストーリーブログです。
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2012/08/27

ロミオの過去 その4







ミランダ「ねぇ、ロミオはどうしたの?」

ジミー「え?」




















ミランダ「一緒に来なかったの?」

ジミー「来たんだけど、なんか用事があるからっていなくなっちゃったんだ。」

ミランダ「病院で?」

ジミー「うん。誰か知り合いでもいるのかな。」

















ミランダ「ふぅ~ん・・・。」























ジミー「ミランダちゃん、もうすぐ退院できるんでしょ?」

ミランダ「・・・。」

ジミー「ミランダちゃん?」



















ミランダ「え?なに?」

ジミー「退院、もうすぐなんだよね?」

ミランダ「あぁ、うん。だいぶ良くなってきたから、先生が来週退院できるだろうって。」

ジミー「そっかぁ。よかったね!」

ミランダ「うん。」














その頃、俺はいつものようにジュリエットの病室にいた。


ジュリエット「夏休み終わっちゃったんだね。」




















ロミオ「うん。でも秋は遠足があるんだ。」

ジュリエット「遠足?楽しそう!!どこいくの?」

ロミオ「植物園。昔学園のみんなで行ったこともあるんだけどね。」

















ジュリエット「植物園?植物があるの?」

ロミオ「そう。虫とかもいっぱいいるぞ。」

ジュリエット「いいな~。私も行ってみたい。」

ロミオ「たいして面白くないぞ?」

ジュリエット「私ね、お花大好きなの。」















ロミオ「だからいつも花がいっぱいあるのか。」

ジュリエット「うん。ママが買って来てくれるんだ。」

ロミオ「へぇ~。」

ジュリエット「でもね、お花はあってもチョウチョはいないでしょう?」

ロミオ「だって病室だもんな。」

ジュリエット「ここから病院のお庭を見ても、チョウチョは遠くて小さくしか見えないの。図鑑では見たことがあるんだけど、あんなに綺麗な生き物、近くでみてみたいな~。」









ロミオ「俺が連れてってやるよ。」

ジュリエット「え?」

ロミオ「植物園、一緒に行こうぜ。」

ジュリエット「行きたいけどでも・・・。」

ロミオ「一日くらいなら平気だろ?お前、歩けるんだし。」
















ジュリエット「いいの・・・かな?」

ロミオ「バレないようにすぐ帰ってくれば平気だろ?昼飯のあとすぐ出て、夕飯前には帰ってくればいいんだからさ。」

ジュリエット「そうだね。でも、なにで行くの?」

ロミオ「ここからなら地下鉄で行ける。俺、おこずかいあるから任せとけ!」

ジュリエット「ホントに・・・いいの?」

ロミオ「うん。俺が連れてってやるよ。」










ジュリエット「嬉しい!私ね、ずっと夢だったの。チョウチョに会うの。」

ロミオ「チョウチョは会うって言わないぞ普通。」

ジュリエット「でも会ったことないんだもん。すっごく楽しみだな!」

















俺は彼女の嬉しそうな顔を見ているだけで幸せだった。
彼女の喜ぶことならなんでもしてやりたいと思っていた。




















ジュリエット「それで、いつ行くの?」

ロミオ「そうだな。日曜はどう?」

ジュリエット「日曜だね!大丈夫。土日はママは忙しくて夜しか来れないから。」

ロミオ「じゃあ日曜な。お前、普通の洋服持ってるか?」

ジュリエット「洋服?」

ロミオ「あぁ。着物だと目立つだろ。」











ジュリエット「ない、と思う。」

ロミオ「じゃあ俺が学園の子の服借りてきてやるよ。バレないように変装しないとな。」

ジュリエット「なんか、変装なんて探偵みたい!面白そうだね。」

















ロミオ「ははっw そうだな。」

ジュリエット「日曜日、楽しみだな~。」

ロミオ「わかってると思うけど、誰にも内緒だからな!」

ジュリエット「うん!」














ミランダ「・・・・。」






















そして日曜日がやってきた。
俺は学園の一つ年下の女の子から洋服と靴と帽子を借りた。
それから変装用に、ハカセに壊れてレンズがないメガネも借りてきた。


ロミオ「着替えたか?」

















ジュリエット「うん。どうかな?」

ロミオ「バッチリだな。」

ジュリエット「私だってバレない?」


















ロミオ「病院の中ではずっと下向いて歩けば大丈夫だ。」

ジュリエット「わかった。」

ロミオ「よし。行くぞ!俺のあとについてこいよ。」

ジュリエット「うん!」

















俺たちは病室を抜け出した。
高鳴る胸を押し殺して。





















驚くほど意外にもあっさりと病院を脱出することに成功した。
誰もまさかジュリエットが病院を出るなんて思ってもみなかったのだろう。
生まれた頃からほとんどここを出たことがないんだから。



















地下鉄を降りるとつい俺は走り出してしまった。


ジュリエット「待ってロミオ。私走れないの。」

ロミオ「もう目の前だぞ!」

















ジュリエット「ここ?」

ロミオ「そう。植物園だよ。ここは無料で入れるんだ。」



















ジュリエット「素敵!お花畑!!」

ロミオ「うん。」

ジュリエット「こんなにたくさんお花が咲いてるの、私はじめてみたわ!」


ジュリエットはかなり興奮していた。













ロミオ「中に入ろうぜ。チョウチョもいるぞ。」

ジュリエット「うん!」




















疲れたのか、温室の中のベンチに座ると、ジュリエットは急におとなしくなった。



















ジュリエット「ロミオ見て。チョウチョがあんなに・・・。」

ロミオ「うん。」

ジュリエット「素敵ね・・・。」

















ロミオ「お前疲れてないか?」

ジュリエット「ちょっと疲れたけど、大丈夫。座っていたら平気よ。」

ロミオ「あんまり遅くなるとまずいから、そろそろ帰らないとな。」

ジュリエット「でももうちょっとここにいたいな。」

ロミオ「もうちょっとだけだぞ?」

ジュリエット「うん。」












俺たちは黙ったまましばらく座っていた。
最初に口を開いたのは俺のほうだった。


ロミオ「なぁジュリ。」

ジュリエット「なあに?」
















ロミオ「俺さ、お前のこと・・・好きだぞ。」

ジュリエット「ありがとう。私もロミオのこと大好きよ。」

ロミオ「そうじゃなくて。友達として・・・じゃなくて、女の子としてさ。」

ジュリエット「・・・私も、ロミオのこと男の子として好きよ?」














ロミオ「ホントか?」

ジュリエット「うん。」

ロミオ「そっか。」

ジュリエット「じゃあ私たち、恋人同士ね。」

ロミオ「それはつきあってからだろ。」

ジュリエット「私、ロミオの恋人になれないの?」

ロミオ「・・・・なってもいいけど。」

ジュリエット「本当?じゃあロミオは私の恋人?」

ロミオ「あぁ。そういうことになるな。」

ジュリエット「素敵ね。嬉しい・・・。」







ロミオ「ジュリ、プレゼントがあるんだ。」


俺が立ち上がるとジュリも立ち上がった。


ジュリ「プレゼント?なあに?」
















ロミオ「はい。」


俺はこっそり用意していた箱を差し出した。


ジュリ「わぁ!素敵!」















ジュリエット「私誕生日でもないよ?本当にもらってもいいの?」

ロミオ「あぁ。今日は記念日だから。」

ジュリエット「嬉しい!ロミオ、ありがとう。」

ロミオ「うん。」















ロミオ「じゃあ、そろそろ帰ろうか。」

ジュリエット「・・・・。」


ジュリエットが悲しい目をした。


ロミオ「もう日が沈む。病院帰らないと、バレたら怒られるからさ。」

ジュリエット「うん・・・。」











ロミオ「またくればいいんだからさ。」

ジュリエット「また私をここへ連れてきてくれる?」

ロミオ「あぁ。いいよ。」

ジュリエット「約束ね。」

ロミオ「うん。約束だ。」






6 件のコメント:

  1. chocolatemintcat2012年8月28日 16:22

    素敵‼(=´∀`)
    二人で秘密で病院からエスケープ…
    甘酸っぱいですね♫
    それにしても小学生なのにサプライズで
    プレゼントするとか、ませてますな(´・w・`)
    ジュリエットとロミオ、お似合いですね。
    このまま上手く行って欲しいんですが、そうも
    いかないのが世の中ってもんですよね…
    この後ロミオに何が起こるのか?
    次回も楽しみにしてます‼

    私も授業をエスケープしたいなあ…( ̄w ̄)
    ちなみに、私はなで肩さんの予想ぐらいの年齢
    ですよ(。-v-。) そこまで若過ぎないですがww

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    1. >chocolatemintcatさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      愛の逃避行(違)ですねw
      やはりモテ男は違いますね~。
      幼いころからいろいろわかっているようですw
      ジュリエットとロミオがこのまま成長していたらどんな感じになるのかな~って思いますよね(ノ´∀`*)
      ロミオも今とは違った性格になっていたんだろうな~。

      予想くらいの年齢、てことは高校生かな~。
      もうすぐ夏休み終わってしまいますね(;^ω^)
      でも学生時代はいましかないので思いっきり青春を謳歌しちゃってください!\(^▽^)/

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  2. なで肩さんこんにちは^^
    ロミオくん、ジュリエットちゃんを連れ出しちゃった!大胆ですね!!
    このまま誰にも気付かれずに無事に何事もなかったかのように帰れるといいけど・・・
    ミランダちゃんがロミオくんがジュリエットちゃんに会いに行ってる事を知ってしまったのが何か気になるなぁ。
    ロミオくんとジュリエットちゃん、お互いの気持ちを伝え合って可愛い恋人同士誕生ですね♪
    プレゼントの中身は何だったのかなぁ?!


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    1. >ゆきさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ロミオなにもわかってないですからね~(;´Д`)
      安易に連れ出してしまいましたねw
      でもジュリエットからしてみれば嬉しいですよね(*´Д`)
      ミランダもロミオたちのことに気づきましたねw
      この人は勘が鋭いですw
      こういう子供のカップルってなんかかわいらしくていいですよね(ノ´∀`*)
      プレゼントはなんだったんでしょうね~。
      お金ないだろうし安物か手作りかなんかでしょうwww

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  3. こんばんわ!
    ジュリエットちゃんが少し悲しそうな顔をして・・・・
    もしかしてどこか遠い病院へ行ってもう会えないのかな?と思いました。
    そしてミランダちゃん、この頃はすでにロミオさんの事好きになってたのですかね?
    子供といえど、恋の1つや2つはあるもんなんですねー。
    次回ではっきりするかな?
    楽しみにしてます。

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    1. >どーるぃさん

      いつもありがとうございます(´∀`)
      ジュリエットは寂しいのかもしれないですね。
      ずっとこの場所にいたい、と思っているんだと思います。
      ミランダはすでにロミオのこと気にしてますよね~。
      子供といえども、好きという気持ちは一緒ですからね(*´∀`*)

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