Blue sky -sims3 story- へようこそ。
このブログはElectronic Arts社から発売されているPCゲーム「ザ・シムズ3」を使用したドラマ形式のストーリーブログです。
個人のファンサイトですのでEA社とは一切関係ありません。
〈 注意!〉
作中には卑猥な表現、画像も含まれております。
苦手な方はどうぞお引き取り願います。
2012/12/28
自棄
アイビー「愛してる。」
ロミオ「・・・お前、モデル一本でやってて正解だな。」
アイビー「・・・?」
ロミオ「演技下手すぎるぞ。」
ロミオ「そんなんじゃ俺はだまされねーよ。」
ロミオがアイビーの腕を振りほどきデスクに向かって歩き出す。
アイビー「どうして信じてくれないの?」
ロミオ「愛なんて永遠じゃない。いつかは消えるものだ。」
アイビー「待ってロミオ。」
ロミオが振り返る。
ロミオ「なんだ?まだなにか・・・。」
アイビーが言いかけたロミオの唇を塞ぐ。
情熱的なキス。
ロミオがアイビーの背中に腕を回す。
ドアが開いてマロンとジーンが入ってきた。
マロン「おつか・・・。」
二人の姿が目に飛び込む。
マロン「ちょ・・・またなのぉ~?」
ジーン「・・・・。」
マロン「あ・・・あれ?(アイビーちゃん嫌がってない?むしろ積極的じゃない?もしかして・・・そういうこと?) 」
ジーン「・・・・。」
どんどん大胆になる二人を横目にマロンがそそくさと歩き出す。
マロン「お、お先で~す。ほらっ、ジーンくん行くよっ!」
ジーン「あ・・・はい。」
ジーンが二人の横を通り過ぎる。
ジーン「お疲れ様です・・・。」
静かにドアが閉まり、二人の唇の重なる音だけが響く。
ふいにロミオが体を離す。
アイビー「ロミ・・・。」
ロミオ「満足したか?」
アイビー「え・・・?」
ロミオ「あいつに見せ付けたほうがお前は盛り上がるもんな。」
アイビー「そんな・・・。」
ロミオ「いつのまにそんなに計算高くなったんだ?あいつの影響か?」
アイビー「・・・・。」
ロミオ「駒でいいなら使われてやるよ。いままでやらせてくれた礼だ。」
アイビー「・・・・・。」
ロミオ「お疲れさん。」
アイビー「お疲れ様でした・・・・。」
アイビーがゆっくりと歩き出す。
ドアの前で立ち止まる。
アイビー「ねぇロミオ・・・・。」
ロミオ「なんだ?」
アイビー「・・・・・なんでもない。」
ドアを開けてスタジオから出て行く。
メイクルームへ入るとそのままドアにもたれかかる。
アイビー「 (私のこと、まだ愛してる?・・・・そのひとことが、怖くて聞けない・・・・。) 」
ララ「え?これから?」
ララ「もちろんいいわよ。急いで行くわね。」
ララが嬉しそうに微笑む。
部屋のドアが開いてララが出てきた。
リビングでテレビを見ていたローガンに声をかける。
ララ「ローガン、私ちょっとでかけてくるわね。」
ローガン「こんな時間に?もうすぐ終電なくなるぞ?」
ララ「べつに平気よ。明日は休みだし。」
ローガン「男か。」
ララ「私にだってデート相手くらいいるわよ。」
ローガン「こんな時間に呼び出すなんて、お前また振り回されてるんじゃないのか?」
ララ「あら、お互いに詮索はしないんじゃなかったの?」
ローガン「俺はお前のこと心配して・・・。」
ララ「大丈夫よ。彼はそんな人じゃないから。」
ローガン「・・・・。」
ララ「じゃあ行ってくるわね。」
ローガン「ああ。」
ララ「行ってきま~す♪」
ローガン「気をつけてな。」
ララ「は~い。」
ローガン「俺もたまにはリアに連絡してみるかな。」
ララがバーに到着するとすでにジーンは席についていた。
隣の席に腰掛ける。
ララ「こんばんはジーンさん。」
ジーン「あ、ララちゃん。早かったね?」
ララ「そう?ジーンさんは仕事帰り?」
ジーン「うん。」
ララ「珍しいわね、ジーンさんから誘うなんて。なにかあったの?」
ジーン「ちょっとね・・・。まだこっちの環境に慣れないこともあって・・・ストレスかな。」
ララ「ジーンさんでもストレス感じることなんてあるのね。」
ジーン「そりゃああるよ。」
ジーン「ごめんな。こんな時間に呼び出したりして。」
ララ「平気よ。明日休みだし、私も呑みたいな~って思ってたところなの。」
ジーン「そっか。」
ララ「今日は二人で朝まで飲み明かしましょ♪」
ジーン「そうだね。」
ララ「さぁ、呑むわよ~!」
数時間後。
ジーン「ララちゃん、ちょっと呑み過ぎだよ。」
ララ「まだ大丈夫よ~。」
ジーン「もうここ閉店時間だから・・・。」
ララ「じゃあ次の店いきましょ!」
ジーン「この辺はもう開いてる店ないって。」
ララ「え~、そんなのいやよ~。」
ジーン「君が酒癖悪いなんてはじめて知ったよ・・・。」
ララ「あら失礼ね!私酒癖悪くなんかないわよ~。」
ジーン「はいはい。今日はもう送っていくから・・・。家どっちだっけ?」
ララ「ダメよ。うちはダメ!ローガンと、異性は連れ込まないって約束だから~。」
ジーン「いや、送っていくだけだしそれくらい・・・。」
ララ「ダメなのっ。あの人そういうの結構うるさいんだから~。」
ララ「そうだわ!ホテル行きましょ?」
ジーン「え?!」
ララ「いやぁね~。変な想像しないでよ。ホテルで呑もうって言ってるのよ。もうジーンさんったら・・・w」
ジーン「いやでも・・・ホテルなんて・・・。」
ララ「大丈夫よ~。このへんシティーホテルたくさんあるし、お酒持ち込むくらい平気よ。」
ジーン「ララちゃんまだ呑む気なの?」
ララ「ちょっとだけよ~。それにホテルならすぐ休めるでしょ?」
ララ「ね?ジーンさん。私もう疲れちゃったし、ホテルでゆっくり呑み直しましょうよ。」
ジーン「う~ん・・・。」
ララ「始発の時間までつきあってくれてもいいでしょう?呼び出したのジーンさんよ。」
ジーン「そうだけど・・・。じゃあ始発までだよ?」
ララ「もちろんよ。」
2012/12/25
慈愛
翌朝。
身支度を済ませたアイビーが電話をかける。
アイビー「もしもし、ジーン?」
ジーン『アイビーか。おはよう。』
アイビー「おはよう。昨日はごめんね・・・。」
ジーン「ああ。マロンちゃんと一緒だったんだろ?」
アイビー『うん。』
ジーン「男の俺なんかより、マロンちゃんやマスターのほうが相談相手になっただろうし、よかったよ。」
アイビー『・・・・。』
アイビー「衣装のことなんだけど・・・濡れちゃって・・・。」
ジーン『昨日雨降ってたもんな。風邪ひいてないか?』
アイビー「うん。それは大丈夫。ゆうべの衣装、私買い取るから。」
ジーン『そっか。そうしてもらえると助かる。』
アイビー「うん。請求書あとでちょうだい。」
ジーン『わかった。』
ジーン「アイビー、今日仕事夕方からだろ?」
アイビー『うん。』
ジーン「このあと暇ならお昼でも食べに行かないか?」
アイビー「ごめん・・・。私このあとラトの家に行く約束してて・・・。」
ジーン『そっか。』
アイビー「ごめんね。」
ジーン『いや、急に誘った俺が悪いし。また今度誘うよ。』
アイビー「うん・・・。」
ジーン『じゃあまたスタジオでな。』
アイビー「うん。また。」
アイビーが電話を切る。
ジーン「・・・・。」
テラスへ出たジーンが遠くの街並みを見つめる。
ビルの隙間からアイビーのマンションが見えた。
ジーン「・・・・。」
アイビー「プロポーズ?!」
ラトーシャ「うん・・・。」
アイビー「よかったね!おめでとう!」
ラトーシャ「ありがとう・・・。」
アイビー「ララは驚かないんだね?」
ララ「だって私知ってたもの。」
ラトーシャ「え?」
ララ「ローガンから聞いてたのよ。ローガン、ディーンに相談受けてたみたいで。」
ラトーシャ「そうだったんだ?」
ララ「それで?もちろんオーケーしたんでしょ?」
ラトーシャ「うん・・・。」
ララ「式はいつなの?」
ラトーシャ「時期的に冬は忙しいから、なるべく早くって思ったんだけど・・・。この時期に挙式するカップルは多いらしくて、式場がどこも埋まってたんだ。」
ララ「たしかに、式を挙げるなら秋が一番よね~。」
ラトーシャ「一番早くても1ヶ月先みたい。」
ララ「12月かぁ。外じゃちょっと寒いわね。」
ラトーシャ「うん。だから室内の式場にするつもり。」
アイビー「ラト、仕事はどうするの?」
ラトーシャ「続けるつもりだよ。この家のローンもあるし、ディーンにばかり苦労させられないから。」
ララ「あなたらしいわね。私だったらすぐ辞めてのんびり専業主婦するのにw」
アイビー「あははw」
アイビー「ラト、私のお姉ちゃんになるんだね。一年でおねえちゃんが二人もできるのか~。なんかすごいな。」
ララ「そういえばそうね。ずっと親友だったのに、なんだか不思議な感じね。」
ラトーシャ「うん・・・。」
アイビー「子供は?できちゃったわけじゃないんでしょう?」
ラトーシャ「うん。」
ララ「結婚したら子作りがんばらないとね。」
ラトーシャ「私は・・・べつにいつでもいいと思ってるんだけど・・・。ディーンは早く欲しいみたいで・・・。」
ラトーシャの頬が赤く染まる。
ララ「 (ラト、なんて幸せそうなのかしら。親友として嬉しいけど、やっぱりちょっと悔しい・・・。あなたが羨ましくてしょうがないわ・・・。) 」
アイビー「 (結婚か・・・。周りがどんどん結婚していく・・・・。私・・・・どうなるんだろう・・・・。) 」
ラトーシャ「日程が決まったら一番に連絡するね。」
ララ「ええ。なるべく早くね。その前に新しいドレス新調しなくちゃ♪」
アイビー「私も休み調整してもらうね。」
アイビー「おはようございます。」
アイビーがメイクルームに入ってくる。
マロン「おはようアイビーちゃん。」
アイビー「マロンちゃんおはよう。」
マロン「大丈夫だった?風邪ひいてない?」
アイビー「うん。あったかくして寝たし、それにマスターの特製スープが効いたみたい。」
マロン「さすが魔女だね。」
ジーン「おはようアイビー。」
アイビー「おはよう・・・。」
ジーン「アイビーには頼れる人がたくさんいるな。」
アイビー「そうだね・・・。感謝しなくちゃ。」
マロン「いいよ~。今度ロミオちゃんに奢らせるからw」
ジーン「えw そっちですかw」
マロン「当たり前でしょ~。」
アイビー「・・・・。」
マロン「さ~、今日もがんばるよ~。」
アイビー「はい。」
アイビーが一瞬みせた泣きそうな表情を、ジーンは見逃さなかった。
ジーン「・・・・。」
ロミオ「終了だ。お疲れさん。」
アイビー「待ってロミオ!」
デスクに向かうロミオをアイビーがひきとめる。
アイビー「ジーンはただの友達だよ?」
ロミオ「・・・・。」
アイビー「私のこと信じて。」
ロミオ「・・・・。」
アイビー「だから嫉妬しないでほしいの。」
ロミオ「べつに嫉妬なんて・・・。」
アイビー「私が愛してるのはロミオだけだよ。」
突然アイビーが後ろから抱きつく。
アイビー「愛してる。」
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