Blue sky -sims3 story- へようこそ。
このブログはElectronic Arts社から発売されているPCゲーム「ザ・シムズ3」を使用したドラマ形式のストーリーブログです。
個人のファンサイトですのでEA社とは一切関係ありません。

〈 注意!〉
作中には卑猥な表現、画像も含まれております。
苦手な方はどうぞお引き取り願います。

2019/10/27

電話






夜。
ラトーシャのスマートフォンの着信音が鳴る。











ラト「はい。」

ララ『ラト?今なにしてた?』

ラト「食後のコーヒー淹れようとしてるところ。」











ララ「ノンカフェイン?」

ラトーシャ『もちろん。ララは?』

ララ「私は今アンドレアを寝かしつけたところよ。」










ラトーシャ「そっか。この間言ってたデート、どうだったの?」











ララ「よかったわよ。ロデオ・ゴー・ゴーに行ったの。」

ラトーシャ『あそこ美味しいよね。』

ララ「ええ。職場が近いからランチにも来たいって言ってた。」








ラトーシャ「仕事はなにしてる人なの?年齢は?」











ララ「33歳ですって。」

ラトーシャ『2こ上か。ちょうどいいね。』

ララ「中小企業の会社に勤めてるんですって。」










ラトーシャ「そっか。バツイチって言ってたっけ?」

ララ『ええ。』











ララ「前の職場が忙しくってあまり家庭を大事にできなかったらしいわ。」












ラトーシャ「よくあるよね。でも・・・浮気とかじゃなくてよかったじゃん。」












ララ「そうね。」

ラトーシャ『まぁそういうのは言わないかw』

ララ「もう・・・ラトってば。」









ラトーシャ「だってララ全然嬉しそうじゃないんだもん。絶対なにかあったんでしょう?」

ララ『・・・それがね。』

ラトーシャ「うん。(やっぱりw)」












ララ「彼、子供が好きじゃないんですって。」










ラトーシャ「でも子供いたんだよねぇ?前の奥さんとの間には。」

ララ『ええ。』









ララ「ホントは作らない予定だったのにできちゃったから、しょうがなく結婚したみたい。」











ラトーシャ「なるほど・・・。でもやっぱり育児に積極的になれなくて仕事に走ったと。」

ララ『ええ・・・。』

ラトーシャ「正直な人じゃん。ちゃんと言ってくれるなんて。」










ララ「確かにそうだけど・・・。アンドレアのこと抱こうともしなかったのよ?」

ラトーシャ『アンちゃんもデートに連れて行ったの?』

ララ「ええ。彼もちょっと驚いてたけど・・・そんなにだめだったかしら。」










ラトーシャ「う~ん・・・最初のデートに子連れはねぇ・・・。子供好きな人じゃないと喜ばれないと思うよ。」

ララ『まぁそうよね・・・。』

ラトーシャ「ララは恋人じゃなくてアンちゃんの父親が欲しいんだね。」









ララ「・・・考えてなかったけど、そう言われるとそうかもしれないわ。」

ラトーシャ『それじゃあ子供嫌いの彼とは合わないね。』

ララ「そうよね・・・。」










ララ『でもまた会いたいって言われたの。』

ラトーシャ「結婚する気はないけどデートはしたいってこと?」

ララ『多分・・・。アンドレアの父親にはなれないけどって言われたわ。』

ラトーシャ「う~ん、まぁ・・・いいんじゃないかなぁ、友達としてなら。」









ララ「そうよね。ほかはすごくいい人なのよ。話してて楽しいし。」

ラトーシャ『イケメン?』

ララ「わりとイケメンだと思うわ。八重歯がかわいいの。」

ラトーシャ『へぇ~。八重歯いいよね~。』










ラトーシャ「そういえばララ、仕事するって言ってなかったっけ?」











ララ「ええ。年明けに試験があるから受けようと思ってるのよ。年末はなにかと忙しいから、時期的にもちょうどいいの。」









ラトーシャ「そっか。ララなら大丈夫だよ。頭いいし、ブリッジポートの警察署でも優秀だったもんね。」

ララ『そんなことないわよ。』

ラトーシャ「試験がんばってね。」









ララ「ええ、ありがとう。また電話するわね。」













ラトーシャ「うん。次のデートの報告も忘れずにね。」

ララ『わかってるわよw おやすみなさい。』
















ラトーシャ「おやすみ。」










ララがスマートフォンの通話をオフにして画面を見つめる。


ララ「・・・・。」













ゆっくりと立ち上がりドレッサーへと向かう。





















引き出しの奥から写真立てを取り出し眺める。


ララ「(ショアに戻ってからずっと仕舞っておいたのよね・・・。)」










ララ「(若かったな・・・あの頃はみんなすごく仲が良くて。)」











ララ「(いつかあの頃みたいにみんなで笑える日がくればいいのに・・・・いつか・・・・。)」






























ディーン「話し声がしたけど、誰としゃべってたんだ?」


バスルームから出てきたディーンがラトーシャに声をかける。









ラトーシャ「ララだよ。」

ディーン「スピーカーにしてたのか。」

ラトーシャ「うん。」











ディーン「ララ、なんだって?」

ラトーシャ「デートの報告。最近近所に引っ越してきた男の人と。」

ディーン「へぇ~。いいな。」












ラトーシャ「ディーンもコーヒー飲む?」

ディーン「いや、俺はいい。」

ラトーシャ「そっか。」










ディーン「ララといえば・・・あの話聞いてくれた?」

ラトーシャ「ジーンさんの?」

ディーン「うん。」












ラトーシャ「やっぱり嘘ついたみたいよ。ローガンの前だから。」












ディーン「そっか・・・。そうだよな。」

ラトーシャ「うん。アンちゃんのこと、気付いたか心配してはいたけど。」

ディーン「気付かないだろ。まさか自分の子供だなんて。ジーンさんが旦那と思ってるならなおさら。」











ラトーシャ「そうだよね。」

ディーン「ああ。」

ラトーシャ「もう会うこともないから大丈夫って言ってたけど・・・ホントにいいのかな。勘違いさせたままで。」











ディーン「ララがそうしたんだからいいんだろ。」

ラトーシャ「うん・・・。」

ディーン「デートの相手もいるようだし、近いうちにホントの家族ができるだろあいつには。」

ラトーシャ「・・・・。」











ディーンのスマートフォンの着信音が鳴る。


ディーン「あれ?俺にもか・・・。」











ディーン「もしもし。」

アイビー『ディーン、今ひとり?』










ディーン「いや・・・。」

アイビー『・・・ちょっと話せる?』

ディーン「わかった。ちょっと待って。」










ディーンがスマートフォンを持ったまま二階へと上がっていく。














ディーン「もしもし。」

アイビー『ごめんね。気を遣わせちゃって・・・。』

ディーン「気にするな。それよりどうした?」











アイビー「うん・・・。ローガンのことなんだけど・・・。」











ディーン「ローガンがどうしたんだ?(アイビーからローガンの話なんて珍しいな。)」













アイビー「ララがジーンと結婚したとかって・・・。」












ディーン「ああ、その話か。」

アイビー『うん・・・。』

ディーン「あれはララが咄嗟についた嘘だ。」












アイビー「そっか・・・そうじゃないかと思った。」

ディーン『ローガン他になにか言ってたのか?』

アイビー「ううん。でも・・・すごく傷ついてるみたい。」










ディーン「ローガンが?」

アイビー『うん。』










アイビー「最近毎晩のようにお酒飲んで深夜に帰ってくるし・・・仕事も忙しいのに心配で。」

ディーン『そっか。』

アイビー「ローガンと暮らしてからこんな風に荒れてるのはじめてだから・・・。」











ディーン「あいつストレスあるといつも女のところ行ってたけどな。学生の頃は。」











アイビー「・・・女の人にも会ってるみたい。」

ディーン『そっか。』









ディーン「ララのほうは最近男とデートしたりしてるみたいだし、ジーンさんとはなにもないみたいだぞ。ただの友達だって。」











アイビー「そっか。」











ディーン「お前こそいいのかよ。ジーンさん、ずっとお前のこと探してるみたいだぞ。」

アイビー『わかってる。』

ディーン「わかってるって・・・。」











アイビー「私のことはいいの。ジーンにも、もう忘れてほしいから。」

ディーン『・・・・。』

アイビー「それより今はローガンとララのことだよ。」












ディーン「ララのことはさておき、ローガンか。まぁ時間が解決するだろ。そのうち元に戻るよ。お前が気にすることじゃない。」

アイビー『でも・・・。』











アイビー「勘違いしたままでいいのかな・・・。ローガン、本当の娘に会ってるのに・・・。」









ディーン「お前、ローガンに本当のことを話すつもりじゃないだろうな?」

アイビー『違うよ。』












アイビー「でも、あんなローガン見てられないよ。すごく寂しそうな目をしてた。」











ディーン「・・・なにしようとしてるかわかんねぇけど、絶対におせっかいはやめとけよ。お前は関係ないんだからな。」











アイビー「・・・・。」

ディーン『アイビー、兄として言うぞ。』











ディーン「ローガンのこと心配なのはわかるけど、お前は首突っ込むな。これはララとローガンの二人の問題なんだ。わかったな。」












アイビー「わかってるよ。そんなこと・・・。」

ディーン『あと、変な気起こすんじゃないぞ?ローガンとだけはヤルなよ?』

アイビー「・・・・。」









ディーン「あ、切られた・・・・。」












ディーン「(あいつ・・・。)」














アイビー「・・・・。」













アイビー「(どうしたらいいんだろう・・・。私になにができるのかな・・・。)」