ミランダ「このことを話したのはあなたがはじめてよ。」
ミランダ「リリィにも・・・ロミオでさえ言っていない。」
アイビー「どうして私に・・・・?」
ミランダ「私のことをなんでも知りたいと言ったのはあなたよ?」
アイビー「確かにそうですけど・・・。」
ミランダ「今の話を聞いて怖くなった?私のこと。」
アイビー「いいえ。・・・ミランダさんの強さが、なんとなくわかったような気がします。」
ミランダ「・・・・。」
アイビー「自分自身と、ロミオの為に・・・、二人の生活を守る為にも、ミランダさんは強くならなきゃいけなかったんじゃないかなって・・・。」
ミランダ「強さ・・・ね・・・・。」
アイビー「はい。」
ラトーシャ「アイビーが来るっていうから、ベリーパイ焼いたんだ。」
アイビー「わぁ!すごくおいしそう♪」
ラトーシャ「アイビー好きだったよね?」
アイビー「うん!」
ラトーシャ「ディーンとふたりじゃ食べきれないから、持って行ってね。」
アイビー「いいの?ありがとう~♪」
アイビー「最近実家帰ったんだっけ?」
アイビー「そうだったんだ?w」
ラトーシャ「ジャメルにも責められるしさぁ。あの子ディーンのことすごく気に入ってるから。」
アイビー「あははw 大変だったねw」
ラトーシャ「まったくだよ。」
アイビー「クリスマスツリー、飾ったんだ?」
ラトーシャ「うん。あと2週間だしね。先週出したんだ。」
アイビー「早いね~。あっという間だったな・・・。」
ラトーシャ「アイビーに言おうと思ってたことがあったんだ。」
アイビー「なあに?」
ラトーシャ「今年のクリスマスパーティー、ララもローガンもいないけど、3人だけでもやろうかってディーンと話しててね。」
アイビー「クリスマスパーティーかぁ・・・。恒例行事だもんね、私たちの。」
ラトーシャ「うん。・・・アイビーは事務所のパーティーあるんだっけ?」
アイビー「うん。でも途中で抜けれるから大丈夫。」
ラトーシャ「そっか。・・・じゃあ来れそう?」
アイビー「うん。もちろん。」
ラトーシャ「よかった。3人だけだし、今年はささやかなパーティーにしようってディーンが。」
アイビー「そうだね。」
ラトーシャ「アイビー、最近どうなの?」
アイビー「うん?」
ラトーシャ「仕事とか色々。」
アイビー「仕事は順調だよ。メディアの露出は前より控えて、モデルに集中する方向でいってるんだ。社長とも話し合って。」
ラトーシャ「そうなんだ?」
アイビー「ラトはどう?ディーンと仲良くやってる?」
ラトーシャ「うん。・・・あ・・・。」
アイビー「ん?」
ラトーシャ「私ね。」
アイビー「うん。」
ラトーシャ「年が明けたら仕事はじめようと思ってるんだ。」
アイビー「そうなの?」
ラトーシャ「うん。1年仕事休んでるし、そろそろまたはじめようかなって。」
アイビー「そうなんだ?」
ラトーシャ「今職探ししてるんだけどね。・・・1年ブランクあるから・・・ちょっと不安もあるけどね。」
アイビー「ラトなら大丈夫だよ。こんなにおいしいパイ作れるんだもん。」
ラトーシャ「ありがと。」
ラトーシャ「ディーンは早く子供が欲しいみたいで、仕事はいいから今は妊活しようって言うんだけどね。」
アイビー「そうなんだ?」
ラトーシャ「でも私は、子供は授かりものっていうし、タイミングもあると思うから・・・。」
アイビー「うんうん。」
ラトーシャ「運に任せようかなって。」
アイビー「そうだね。」
ラトーシャ「なんか・・・私の話、聞いてもらってばっかりだよね?ごめんねw」
アイビー「全然大丈夫だよ。気にしないで。」
ラトーシャ「アイビーは?」
アイビー「私は・・・特に変わりないかな。(ミランダさんとのことは重い話だし・・・ちょっとラトには相談できそうにないな・・・。) 」
ラトーシャ「そっか。」
アイビー「ごめんね。逆に話題なくてw」
ラトーシャ「ううん。」
ラトーシャ「クリスマスパーティー、なに食べたい?リクエストあれば作るよ。」
アイビー「ホント?グラタンがいいな♪茄子が入ってるやつ。ルームシェアしてたときよく作ってくれた。」
ラトーシャ「茄子のグラタンね。了解。」
アイビー「おはようございま~す。」
アイビーがメイクルームへと入るとジーンがソファーで本を読んでいた。
ジーン「おはようアイビー。」
アイビー「あれ?マロンちゃんは?」
ジーン「前の子早く終わったから休憩行ってる。」
アイビー「そっか。」
ジーン「アイビー、話したいことがあったんだ。」
アイビー「うん?」
ジーン「あのさ・・・。」
アイビー「うん?」
ジーン「明後日、空いてる?」
アイビー「明後日?お昼は他の雑誌社の撮影とか入ってるけど、夕方からなら大丈夫だよ?」
ジーン「ホント?」
アイビー「うん。どうしたの?」
ジーン「実はね、母さん、病院から一時帰宅の許可下りたんだ。」
アイビー「ホントに?すごい!よかったね!」
ジーン「ああ。3日間だけなんだけどね。」
アイビー「3日も?すごいね!」
ジーン「クリスマスまでは居られないから、早いけどクリスマスパーティーやろうかってさ。・・・って言っても家で食事するだけなんだけどね。」
アイビー「そうなんだ?明後日?」
ジーン「そう。・・・一緒にどうかな?二人きりより、アイビーもいたほうが母さんも喜ぶと思うんだ。」
アイビー「ホントにいいの?家族水入らずじゃなくても。」
ジーン「もちろん。アイビーさえよければ・・・だけど。」
アイビー「私は全然・・・喜んでお邪魔するよ。」
ジーン「ホントに?よかった!」
アイビー「食事って、ジーン作るの?」
ジーン「うん。簡単なものしか作れないけど。ケーキは買うけどね。」
アイビー「私、なにか持っていくよ。」
ジーン「ホント?助かるな。」
アイビー「任せといて。うちのお母さん直伝のグービーカルボナーラ、どこに出しても恥ずかしくないって言われてるからw」
ジーン「そりゃあ楽しみだな。」
2日後。
ジェニファー「これすっごくおいしいわ。」
ジーン「ホント。めちゃくちゃうまいよ。」
アイビー「ありがとうございます。シェフをしてた曾祖母から代々伝わるグービーカルボナーラなんですよ。」
ジェニファー「まぁ、そうなの?素敵ねぇ。」
アイビー「私も中学のときにこれだけは母に仕込まれましたw」
ジェニファー「そういうの憧れるわ~。」
ジェニファー「アイビーちゃん、今日は来てくれてありがとうね。こんなにおいしい料理まで。」
アイビー「いいえ。」
アイビー「私こそ、今日はお招きいただきありがとうございます。ジェニーさん、一時帰宅おめでとうございます。」
ジェニファー「ありがとう。」
ジェニファー「クリスマスまで居れたらよかったんだけど・・・そうもいかないみたい。」
ジーン「母さんムリ言うなよ。帰れただけでもすごいよ。」
ジェニファー「そうね。」
アイビー「・・・クリスマスツリー、とっても大きいですね。」
ジェニファー「今までうちにはなかったのよ?クリスマスツリー。」
アイビー「そうなんですか?」
ジェニファー「ジーンが今年買ってくれたのよね。」
ジーン「少しでもクリスマスの雰囲気を味わって欲しかったからさ。せっかくだし、大きいのにしたんだ。」
アイビー「素敵だね。」
ジェニファー「ふふっ。ありがとうジーン。」
ジェニファー「去年はアイビーちゃんのお友達のお宅でクリスマスパーティーしたわよね。」
アイビー「はい。親友のローガンとララのマンションでした。」
ジェニファー「あの時はとっても楽しかった。」
ジェニファー「皆は元気にしてる?」
アイビー「はい。ララは子供を産んで、シングルマザーをしてます。ローガンは、弁護士事務所を独立して、今はラッキーパームにいます。」
ジェニーファ「まぁそうなの?一年で・・・皆色々あったのねぇ。」
アイビー「そうですね。」
ジェニーファ「アイビーちゃんも、この一年色々大変だったものね。」
アイビー「私もそうですけど・・・ジーンも、いろんなことがあった一年でしたね。」
ジーン「母さんも。来年には退院できるようにがんばろうな。」
ジェニファー「そうね。私も、二人に負けないようにがんばらなくっちゃね。」
ジーン「ああ。」