アイビー「ディーン。」
ディーン「よぉ。」
アイビー「どうしたの?ラトに用事?」
ディーン「いや。暇だったから遊びに来ただけ。お前とも久しぶりだし。」
アイビー「そっかw 入って。」
アイビー「コーヒーでいい?」
ディーン「あぁ。」
ディーンがイスに腰掛ける。
アイビー「ララに聞いたよ~。ローガンのとこにいるんだって?」
ディーン「あ~w まぁな。」
アイビー「彼女とは別れちゃったんでしょう?」
ディーン「あぁ。」
アイビー「家探しはしてるの?早く出ないとローガンにも迷惑だよ~。」
ディーン「そうだな~・・・。」
アイビー「うちはちょっと狭くて泊めてあげられないしね~。女3人だし。」
ディーン「お前んとこには世話になるつもりはねぇよ。まぁローガンのとこもワンルームだし、寝袋で寝てるけどな。」
アイビー「そうなんだ?平気?ちゃんと休めるの?」
ディーン「大丈夫だよ。病院でも似たようなもんだし。慣れてるから。」
アイビー「でも睡眠は一番大事だよ~。ちゃんと家探して引っ越さないとね。」
ディーン「そうだな。」
ディーン「お前のほうはどうなんだ?」
アイビー「順調だよ~。BiBiにもすっかり馴染んできたし。」
ディーン「そうじゃなくて男のほうだよ。彼氏いるのか?」
アイビー「まぁ、一応ね。」
ディーン「この前の人か?ロミオさんだっけ?」
アイビー「なんでわかるの?」
ディーン「いやなんか、二人いい感じだったし。うまくいけばいいなって思ってたから。」
アイビー「そうなんだ?」
ディーン「よかったじゃないか。」
アイビー「う~ん。でもいろいろあってね。」
ディーン「いろいろって?」
アイビー「ロミオさん、なんかいろいろ複雑みたい。過去とか・・・。」
ディーン「あ~。それはありそうだな。」
アイビー「うん・・・。ディーン、ミランダ・レッドって知ってるでしょ?」
ディーン「あぁ。女優のミランダだろ?俺も好きだよあの人。なんかミステリアスな雰囲気で。」
アイビー「ロミオさん、繋がりあるんだよね。」
ディーン「ミランダと?マジで?」
アイビー「うん・・・。子供のころから一緒だったみたい。」
ディーン「へぇ~。幼馴染ってやつか。」
アイビー「まぁ・・・そんな感じ。」
ディーン「すげえな。」
ディーン「それで、ミランダがどうしたんだ?」
アイビー「・・・二人の仲が怪しいって言うか・・・。」
ディーン「ふぅ~ん。雰囲気的にお似合いだもんな。お前よりそっちのほうがしっくりくるわ。」
アイビー「・・・・。」
ディーン「冗談だよばかw」
アイビー「私もそう思うから悩んでるのに~。」
ディーン「ははっw まぁ、過去は過去だろ?今は大事にしてもらってるんだろ?」
アイビー「うん・・・・。」
ディーン「じゃあいいんじゃないか?過去のことは気にすんなよ。て言っても女には難しいかもしんないけどさ。」
アイビー「うん・・・。」
ディーン「今度ちゃんと紹介しろよ。」
アイビー「うん・・・。聞いてみる。」
車のエンジン音が家の前で止まった。
アイビー「あ、ラト帰ってきたのかな。今日デートだって言ってたんだ。」
ディーン「マジで?相手どんなやつか見てみようぜw」
アイビー「ちょっとディーン、やめなよ。」
ディーン「いいからいいからw」
アイビー「もう・・・。」
ディーンが窓際に立って外を見つめる。
アイビー「からかったりしたらラトに怒られるよ。」
ディーン「平気だって。」
アイビー「まったく・・・。」
ラトーシャ「今日はありがとうございました。」
ジム「いえ、こちらこそ。」
ジム「すごく、楽しかったです。」
ラトーシャ「私も。」
ジム「自分ももう少し映画のこと勉強しておきます。」
ラトーシャ「そんなの気にしなくていいですよ。映画は観るだけでも楽しいし。」
ジム「いえ、ラトーシャさんと、同じ趣味を持ちたいんです。」
ラトーシャ「え・・・?」
ジム「そのほうが・・・二人でもっと楽しめるかなって。」
ラトーシャ「・・・そうですね。」
ジム「あの・・・もしよかったら、今度飲みにでも行きませんか?」
ラトーシャ「・・・・。」
ジム「あ・・・無理にとは言わないので。」
ラトーシャ「いえ。私でよければ、是非・・・。」
ディーン「・・・・。」
アイビー「 (ディーン・・・今なにを考えてるの?ラトの気持ち、気づいてるの・・・?) 」
ジム「ホントですか?」
ラトーシャ「はい。」
ジム「それって・・・このまま進めてもいい・・・・って思ってもいいんですか?」
ラトーシャ「・・・はい。よろしくお願いします。」
ジム「あ、こちらこそ。よろしくお願いします。」
ラトーシャ「・・・じゃあ、そろそろ行きますね。おやすみなさい。」
ジム「はい。おやすみなさい。」
ラトーシャが家に入るまで、ジムはその後姿をみつめていた。
ジム「 (?・・・窓から誰か・・・男性が・・・・。たしかルームシェアしてるのは女性だけのはずなのに・・・。) 」
ディーンが思わず身を隠す。
アイビー「・・・ディーン?」
ディーン「・・・・。」
玄関のドアが開いてラトーシャが入ってくる。
アイビー「おかえり~。」
ラトーシャ「ただいま。」
ディーン「よぉ。」
ラトーシャ「ディーン・・・来てたの?」
ディーン「あぁ。」
ラトーシャ「もしかして・・・見てた?」
ディーン「よさそうな人じゃん。」
ラトーシャ「・・・・。」
ディーン「お前がお見合いなんて大げさに言うからどんなやつが来るのかって心配したよw」
ラトーシャ「・・・・。」
ディーン「心配して損したw 普通の人じゃん。しかもいい人そうだし。お前に似合ってるよ。」
ラトーシャ「・・・・。」
アイビー「 (ラト・・・・。) 」
ディーン「付き合ってみれば?」
ラトーシャ「なに言ってんの?気が早いわよ・・・。」
ディーン「そうか?お前、男とつきあったこともないんだしさ、ものは試しに・・・。」
ラトーシャ「おせっかいやめて。」
ディーン「え・・・?」
ラトーシャ「私の問題だから。ディーンには関係ない。」
ディーン「なんだよ・・・。アドバイスしてやっただけじゃん。」
ラトーシャ「アドバイスなんかいらない。」
アイビー「ラ、ラト!おなかすいてない?」
ラトーシャ「食べてきた。」
アイビー「じゃあ、コーヒーは?飲むでしょ?」
ラトーシャ「いらない。疲れたからもう寝る。」
アイビー「そっか・・・。」
ディーン「・・・・。」
ラトーシャ「おやすみ。」
アイビー「おやすみ~。」
ディーン「・・・・。」
アイビー「 (ディーン・・・・。) 」