ジェニファー「もうおなかいっぱいだわ~。」
アイビー「私も。食べすぎちゃいました。」
ジーン「そろそろ片付けようか。」
ジェニファー「ジーン、お願いしていい?」
ジーン「もちろん。」
アイビー「手伝うよ。」
ジーン「いいよ。アイビーはお客さんなんだし。」
ジェニファー「そうよアイビーちゃん。」
アイビー「大丈夫です。二人でやったほうが早く終わるでしょ。」
アイビー「これタッパー詰めなくていい?」
ジーン「うん。ラップだけして冷蔵庫入れといて。」
アイビー「は~い。」
ジーン「悪いねアイビー。」
アイビー「全然。」
ジェニファー「ふふっ。・・・・なんだか新婚さんの息子夫婦を見てる気分だわ。」
ジーン「また母さんは・・・。」
ジェニファー「いいじゃないの、クリスマスなんだし。少しくらい夢みたって。」
ジーン「なんだよそれw」
アイビー「冷蔵庫いっぱいになっちゃった。」
ジーン「明日になったらまた空っぽだよ。全部俺が食べるから。」
アイビー「ジーンってば見かけによらず結構食べるもんね。」
ジーン「まぁな。」
ジェニファー「・・・・。」
ジーン「よし!洗い物終わりっと。」
アイビー「早かったね。手伝う暇なかった。」
ジーン「家事は慣れてるからね。」
アイビー「・・・じゃあ私、そろそろおいとまするね。」
ジェニファー「アイビーちゃん、もう帰るの?」
アイビー「はい。明日事務所のパーティーもあるので。」
ジェニファー「そう・・・。ジーン、アイビーちゃん送って行ってくれる?」
アイビー「いえ、タクシー呼びますから。」
ジーン「送ってくよ。」
アイビー「でも、ジーンだって明日パーティー呼ばれてるでしょ?」
ジーン「俺は男だから大した準備ないし平気。送らせて。」
アイビー「うん・・・。じゃあ、お言葉に甘えて。」
二人が玄関を出ると、外は雪が降り出していた。
アイビー「いつの間にか降ってたんだ?」
ジーン「ホントだね。そういえば今日は雪になるってニュースで言ってたな。」
アイビー「くしゅん!」
アイビーがくしゃみをして小さく身体を丸める。
ジーン「大丈夫?風邪ひくなよ?」
アイビー「うん、平気。」
ジーン「ほら。これしてな。」
ジーンがマフラーを外してアイビーの首元にふわりとかける。
アイビー「でも・・・ジーンが風邪引いちゃう。」
ジーン「俺は体温高いし大丈夫だよ。明日パーティーなんだし、アイビーが風邪引いたら大変だろ。」
アイビー「・・・ありがとう。」
ジーン「うん。」
ジーン「アイビー。」
アイビー「うん?」
ジーン「来てくれてありがとな。母さんすごく喜んでくれたし、俺も嬉しかったんだ、アイビーが来てくれて。」
アイビー「私はなにも・・・。」
ジーン「十分だよ。料理だって、すごくうまかった。」
ジーン「ありがとう。」
アイビー「・・・うん。」
翌日。
ホテルの一室で、毎年恒例のモデル事務所のクリスマスパーティーが行われていた。
アイビー「マロンちゃん。」
マロン「あ、アイビーちゃん。」
アイビー「みんな勢ぞろいだね。」
ギルバート「お呼ばれしちゃいましたw」
アイビー「BiBiにはうちのモデルの子、たくさんいるもんね。」
ジーン「うん。」
マロン「今年は仮装じゃないんだね~。」
アイビー「うん。事務所の設立15周年だから、関係者のお偉いさんもたくさん来てるみたいで。」
ギルバート「へぇ~。そうなんすね~。」
マロン「もうそんなに経つんだね~。」
ジーン「アイビーも挨拶回り大変だな。」
ギルバート「売れっ子っすもんね。」
アイビー「そんなことないよ。ただ長いってだけでw」
ギルバート「またまた~。」
ジーン「年末も忙しいの?」
アイビー「ううん。年内の仕事は昨日で終わりだから、年明けまでしばらくお休みなんだ。」
マロン「そうなんだ?」
アイビー「テレビの出演も今はないし、今年の年末年始はゆっくりできそうなんだ。」
ジーン「よかったな。実家帰るの?」
アイビー「うん。そのつもり。」
ジーン「そっか。」
レイ「アイビーちゃん。」
アイビー「じゃあまた、あとでね。」
マロン「うん。」
アイビーが3人に背を向ける。
アイビー「レイくん久しぶり~。元気にしてた?」
レイ「サムは元気?」
アイビー「元気だよ~。もうすぐ二人目が産まれよ。」
レイ「そうなんだ?」
マロン「・・・・。」
ギルバート「喉渇きません。そろそろなんか飲みましょうよ。」
マロン「そうだね。」
2時間後。
モデル「社長~、そろそろ私もバラエティー出してよ~。」
リリィ「もうちょっとがんばったらね。」
モデル「え~。」
リリィが携帯電話を取り出す。
リリィ「・・・・。」
リリィ「ちょっと離れるわ。」
アンナ「はい。」
リリィ「はい。」
会場の片隅の静かな場所で、リリィが携帯電話に出る。
リリィ「・・・・わかりました。すぐ向かいます。」
レイ「アイビーちゃんもうテレビは出ないの~?」
アイビー「うん。これからはモデル業に専念することになったんだ。」
レイ「そうなんだ?もったいない~。」
アンナ「アイビー、ちょっといい?」
アイビー「どうしたんですか?」
アンナ「今すぐ病院に向かって。」
アイビー「え・・・・?」
アンナ「ミランダさんの容態が急変したって連絡があったわ。社長はもう向かってる。あなたもすぐに向かうようにって、社長の指示よ。」
アイビー「・・・・。」
アンナ「ここはいいから。下に車を呼んであるわ。行きなさい。」
アイビー「・・・はい。」
雪の降りしきるブリッジポートの街を1台のタクシーが走る。
アイビー「・・・・。」
アイビー「 (急変って・・・・どうして・・・・・。) 」
ミランダ「ぐぅっ・・・・・っ。はぁはぁ・・・・。」
看護師「HR100越えました!」
医師「しっかり!ゆっくり深呼吸して!」
ミランダ「先生・・・・お願い。この子を・・・・うっ!」
医師「大丈夫ですよ!力を抜いて!」
ミランダ「・・・っ!」
突然ミランダが意識を失い倒れこむ。
医師「レッドさん!レッドさん!!」
首筋に手をあてる。
医師「これより手術に切り替える!麻酔の準備を!同時に心臓マッサージ!」
看護師「はいっ!」
なで肩さん、こんばんは^^
返信削除更新、お疲れ様でした。
ジーンはアイビーのこと、さり気なく見守っている感じですよね。
そんなジーンの気持ちをジーンのママは気付いているから、アイビーはいい子だし、学生の頃のことも知っているし、自分は病気で後がないと思っているだろうから、自分がいなくなった後、アイビーがジーンの家族になってくれたら安心できるのになぁって思ってるんだろうな。
でも、現実はもっと複雑ですもんね。
アイビーの気持ちもあるけれど、ミランダさんのお腹の中にいる赤ちゃんのこともあるから・・・
そのミランダさん、ちょっとヤバそうですね><
ただでさえ、病気で、最近また痩せたりして、体力も落ちてきていそうなところに、出産が控えていたわけで、元気な人だって子供を産むのは医学の助けがあっても命がけなのに、ミランダさんは普通に出産出来るのかな・・・と思っていたのですが、容態が急変の報せだったので、ああ、やっぱり・・・と思いました(・_・、)グスン
ミランダさんは自分のお腹の子供に対して、死んでしまったロミオに対して、それぞれに愛情を抱いていることを自覚して、きっとロミオが生きていた頃も含め、ミランダさんなりの事情も想いも後悔もあるんだろうと思うから、もし無事に産むことが出来て、その後にも人生があるのなら、取り戻せないものもあるけど、でも、今後は愛することを恐れずに、希望を育てていくことも出来るかもしれないのにな・・・
でも、何となく、子供の命と引き換えになっちゃいそうな展開ですよね・・・
ミランダさんが亡くなった場合、お腹の赤ちゃんはアイビーが育てていくことになるんじゃないかと予想しているので、そうなると、ジーンとの関係はジーンのママが考えているほど単純でもないので、より難しくなりますよね。
撮影、大変だと思いますが、続きも気になりますので、更新、楽しみにしています!
先月の終わりくらいから急に寒くなり、今後もっともっと寒くなっていくと思いますので、体調など崩さないよう気をつけてくださいね^^
>マリーさん
削除コメントありがとうございます(´∀`)
だいぶ久しぶりの更新になりましたが、読んでくださってありがとうございます。
ジーンはロミオが生存していたときは、何度かアイビーにアタックしていましたが、やはり亡くなったあとは自分の気持ちは抑えて見守ってますね~。
ジーンのママも、息子には幸せになってほしいだろうし、アイビーにお嫁に来てもらえたらって思ってますよね~。
そしてミランダの急変。
徐々に弱まっている身体に、アイビーも気付いてはいましたが、突然のことに動揺しちゃってますね。
愛することを恐れずに、というマリーさんの言葉、響きました!
なんかいろいろ考えさせられてしまった!(キャラへの言葉なのに自分がwww
少しずつですが撮影しているので、また更新した際には読んでいただけると嬉しいです(´∀`)
ありがとうございました~!