ドアが開いてローガンが部屋に入ってくる。
ローガン「近所のスーパーがギリギリ開いてたから、適当に買ってきたぞ。」
ローガン「一応朝の分のパンも買ってきた。腹減っただろ。ハンバーガーしかなかったけど、食うだろ?」
アイビー「うん。」
ローガン「コーラでいいよな?あ~・・・、モデルにコーラは禁物か。」
アイビー「平気。ありがとうローガン。」
ローガン「・・・悪いな、モーテルしか空いてなくて。」
アイビー「ううん。」
アイビー「ごめんね・・・。出張で疲れてるのに・・・。」
ローガン「気にすんな。」
アイビー「ローガンはどこに泊まるの?」
ローガン「実家帰るよ。こんな時くらいしか帰ってやれないからな。いい機会だ。」
アイビー「そっか。」
ローガン「うん。」
アイビー「ローガン、明日には戻るんだよね?」
ローガン「午後の便に伸ばした。」
ローガン「足りないものあったら連絡しろ。明日の朝また様子見に来るから。」
アイビー「うん。」
ローガン「じゃあな。」
アイビー「ローガン。」
アイビー「なにも聞かないんだね・・・。」
ローガン「お前が話したくなった時に話せばいい。」
アイビー「・・・・。」
ローガン「おやすみ。」
アイビー「おやすみ・・・。」
アイビー「・・・・。」
ディーン「いなくなった?!」
ディーン「いなくなったって、どこに・・・。」
ネオ『出て行ったのが8時くらいらしいから、俺は電車で帰ったんだと思うけど。電話が繋がらないらしい。』
ディーン「繋がらないって・・・とらないってこと?」
ネオ『いや、どうも電源が切れてるみたいだ。さっき俺も電話してみたけどダメだった。』
ディーン「そうなんだ・・・。」
ネオ『お前、全部知ってたんだろ?』
ディーン「あ~・・・うん。まぁ・・・。」
ネオ『なんで早く話さなかったんだ。』
ディーン「言えるわけないじゃん・・・こんなこと。」
ネオ『知っててあいつのこと止めなかったのか?』
ディーン「俺だって止めたよ!でもあいつの性格知ってるだろ・・・。言い出したらきかないんだ・・・。」
ネオ『まぁ・・・・そういうところは父さん似だからな・・・・。』
ディーン「うん・・・。」
ディーン「朝になったら俺からも連絡してみるよ。アイビーの事務所の連絡先も知ってるし。・・・うん、わかった。じゃあね。」
ディーンが電話を切る。
ラトーシャ「アイビーどうかしたの?」
ディーン「うん。実家で父さんとケンカして出てったらしい。」
ラトーシャ「子供のこと?」
ディーン「そう。」
ラトーシャ「そっか・・・。」
ディーン「電源切れてるらしくて連絡つかないからって、兄さんから。」
ラトーシャ「心配だね・・・。」
ディーン「全く・・・なんで俺に相談せずに一人で突撃するかな?一人より俺がいたほうがいいだろ?」
ラトーシャ「う~ん・・・。アイビーは一人で悩み事抱えちゃうからね・・・。」
ディーン「そこがあいつの悪いところだよな。」
ラトーシャ「それに・・・ディーンが一緒だとして、ディーンは優柔不断なところがあるし。お義父さんたちに丸め込まれちゃうかもしれないしね~。」
ディーン「うっ・・・・。」
ディーン「まぁ・・・俺も正直未だに納得はいってないし・・・手助けはするけど、応援する気はないからな・・・。」
ラトーシャ「でしょ~。」
ディーン「うん・・・・。」
ディーン「でもだからってさー、一人で突撃したって、あの父さんが許すわけないと思わねえ?」
ラトーシャ「そうだね。」
ディーン「俺が父親だったとしても、絶対そんなこと許さねぇよ。娘が赤の他人の子供を育てるなんて。勘当もんだよ。」
ラトーシャ「ちゃんと話せば気持ちは伝わるって、思ったんじゃないかな、アイビーは。」
ディーン「そんな簡単な話じゃねぇよ・・・。」
ラトーシャ「何度も話し合いが必要かもしれないね。」
ディーン「そうだな。」
ラトーシャ「アイビーと連絡ついたら、会いに行かない?うちに呼んでもいいし。」
ディーン「そうだな・・・。」
ラトーシャ「アイビーのこと、ちゃんとケアしてあげて。ディーンは家族の中でも唯一の味方なんだから。」
ディーン「わかってる。」
スターライトショアに朝日が昇る。
ローガンがモーテルのドアをノックする。
ローガン「俺だ。起きてるか?」
アイビーがドアを開ける。
アイビー「ローガン・・・おはよう。」
ローガン「起きてたか。」
アイビー「うん。」
ローガン「ゆっくり寝れたか?」
アイビー「うん。」
ローガン「子供は?」
アイビー「まだ寝てる。」
ローガン「そうか。」
アイビーの背後にベッドで眠る赤ん坊の姿が見える。
ローガン「コーヒー買ってきた。飲むか?」
アイビー「うん。」
アイビー「ローガン、話・・・聞いてくれる?」
ローガン「ああ。」
アイビー「パパには・・・養子にするなら縁を切るって言われた。」
ローガン「・・・・。」
アイビー「それで家を飛び出して・・・行く当てもなくて・・・気づいたら公園で。」
ローガン「お前、いつから知ってたんだ?ロミオさんとミランダ・レッドのこと。」
アイビー「ずっと知ってたよ・・・つきあった頃から。ミランダさんに、ロミオの家で会ったこともあるし。」
ローガン「・・・・。」
アイビー「それに・・・ミランダさんが入院してからもずっと傍で見てたから・・・・アダムのことは、ほっとけないっていうか・・・・他人に思えないんだ。」
アイビー「ミランダさんに頼まれたからだけじゃなくて・・・私があの子を育てたいって思うの。」
ローガン「・・・・。」
アイビー「私のエゴかもしれないけど・・・・。」
ローガン「母性本能か。」
アイビー「わからないけど・・・。」
アイビー「これも私の宿命のような気がするんだ。・・・前に、ある人に言われたの。全部を捨てる覚悟って・・・こういう意味だったんだ。」
ローガン「・・・・。」
ローガン「でも親に反対されてるし、実家では暮らせないんだろう?」
アイビー「うん・・・。」
ローガン「お前・・・これからどうするんだ?」
アイビー「仕事は辞めるつもり。これからはあの子と二人で暮らしていく。」
ローガン「ブリッジポートで、か?」
アイビー「ううん。」
アイビー「私たちのことを誰も知らない、静かな町で。そのほうが、あの子にとってもいい環境だと思うから。」
ローガン「・・・・。」
アイビー「しばらくの間二人で生活する為のお金はあるし・・・・。それに、ミランダさんとロミオが、あの子の為に残してくれたお金もあるから・・・大学を卒業させるくらいはできると思うの。」
ローガン「・・・・。」
ローガン「お前、うちに来ないか?」
アイビー「え?」
ローガン「いま俺、家政婦として学生を雇ってるんだ。その子大学受験があるから、夏が終わったら辞める予定なんだよ。」
ローガン「事務所付きの一軒家だから広いし家事も手が回らない。空き部屋もあるし、お前が家のことやってくれたら俺は仕事に集中できる。」
アイビー「・・・一緒に暮らすってこと?」
ローガン「ああ。」
ローガン「俺に父親代わりはできねぇけど。」
アイビー「それはわかってる。」
ローガン「住み込みの家政婦として来てくれればいい。給料もきちんと支払うし、週2で休みもとっていい。」
アイビー「・・・・ラッキーパームス、だったよね?」
ローガン「ああそうだ。のどかな田舎ってわけでもないけど、砂漠のオアシスで、のんびりしたいい街だぞ。カジノがあるから観光客も多いけど、観光地域に近づかなければ平気だろ。」
アイビー「・・・・。」
ローガン「別に急いでないから、返事はいつでもいい。」
アイビー「・・・ううん。私、ラッキーパームスで暮らしたい。アダムと・・・ローガンと。」
ローガン「・・・・いいのか?」
アイビー「ローガンこそ・・・ホントにいいの?」
ローガン「ああ。商談成立だな。」
え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
返信削除なんという急展開っっ!!!!!
大好きなローガンがこれからいっぱい出てきてくれそうな予感がするので嬉しい・・笑
続きが気になります~!!!!
前に携帯からコメントしたと思ってたら出来てなかったみたいで・・・!
いつも楽しみにみています♪更新頑張ってください~♪
Aさん>
削除コメントありがとうございます(´▽`)
ローガンは引っ越し後なかなか出番がありませんでしたが、ようやくですねw
私自身、ローガンは書いていてとても楽しいキャラクターだったりします
昨年は一切更新できていなかったのですが、今年は間を空けながらではありますが、更新続けられていますw
こうやってレスポンスをいただけると大変うれしいです
いつもありがとうございますm(__)m